238※烏野高校放送部ラジオドラマネタです ページ41
花巻と一静の言葉を浴びた及川は、苦々し気にその顔を歪める。
「くっ……！わかってたんだ……！みんなが観てるから観ないアピールと同じくらい、みんなが観てるのに観ないのかという押し付け！どっちもウザいってわかってたのに……！」
「何言ってんだ？」
「映画はゴジラだけじゃないんだよ、って岩ちゃんに教えたくてーー」
「馬鹿にしてんのか？」
岩泉が食い気味に及川にキレる。時計を見るといい時間になろうとしていた。ウェットティッシュで細かい爪の削りカスを拭き取る。
「で、岩泉はその時間何してたの？」
一静が岩泉に話題を振る。岩泉も準備が終わったのか、ジャージのボタンをパチンと鳴らした。
「勉強」
「グゥワッ……！」
「さ、さすが……お、おおおれたちの……エエエース」
「急に現実を突き付けてくるぜ……」
一静と及川はロッカーに手を突いて身体を支えるフリをする。そこで勢いよくガラッと部室のドアが開いた。
「チワーッス！」
「金田一ぃ、お前はつよつよ映画ヒロインだと誰が好きー？」
部室に着いて早々に話題を振られた金田一に同情しながら、部室を出ようと靴に足を捻じ込む。
「エ"？！あ……ミラ・ジョヴォヴィッチ……？」
「ハッ……！わかるぅ〜！！」
振り返ると、四人揃ってアホ面を晒し叫んでいた。
「なんでもいいけど、お前ら朝練はグダつくなよ」
じゃ、と言い残してバインダーとルーズリーフの束片手に準備室までの道を走った。
準備室に入って備品を確認する。週末から始まる少し長い合宿。どこの大学とかは分からないが、また練習試合も組まれていると監督が言っていた。
後ろでガチャッと準備室のドアが開いた。
「A」
「ん？なに」
入ってきたのは一静で、少し甘ったるい声で俺を呼んだ。
「拗ねた？」
「呆れてるだけ」
「辛辣だな」
少し高い位置に置いてある備品を数えながら答える。一静が苦笑いしたのがわかった。
「キャメロン・ディアス好きなの？」
「嫌いな人いるの？」
「まぁ、いねぇか」
ルーズリーフに数を書き込み、また目を上げる。少し奥に置いてある備品を取ろうと背伸びして腕を伸ばすと、気が付いた一静が目当てのものを手渡してきた。
「まぁ元々そっちの気はないもんな」
「すぐネガティヴなこと言うし」
「としてもキャメロン・ディアスとお近付きになんのは無理だから」
別に、と言うと一静が頬にキスをした。
「お詫び、ね」
「はいはい」
一静と二人で体育館へと戻った。
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シャバ僧(プロフ) - しおさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！及川も花巻も友達思いだと思うので、嫌がってる堂島を連れていった先輩に嫌悪感示しそうだなと、この展開にさせていただきまました！なかなか松川夢ってないので、自分のためにも頑張ります！笑ありがとうございます！ (2022年8月11日 8時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 展開が！！最高すぎます！！松川だけじゃなく花巻達まで不快に思ってる感じ本当に最高です...たくさん更新してくださるのでとても助かってます、これからも頑張ってください！^_^ (2022年8月11日 3時) (レス) @page5 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年8月9日 11時
