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大した事は書けないが、ただ違いを羅列したそれをじっくりと読んでいる。
「んー、やっぱロメロって凄いんだね」
「当たり前だろ。強豪ブラジルのスターなんだから」
「ま！俺は宮城のスターだけどね！！」
「クソポジティブ腹立つ」
「おーい、さっさとラーメン行くぞー」
まだ17時になっていない。照りつける西日に目を細めて体育館を五人で後にする。
隣に並んだ一静の影に隠れると、手を握られた。
「着替えて行ってジャストくらい？」
「だな。何食う？」
一静が俺の目を見て聞いてくる。ラーメン、高校に入ってからよく行くようになったが、これが好き、というものがない。
「えー、なんだろ。一静は担々麺？」
「だな。んで餃子追加」
「いいね」
一静のと同じにしよう、と考えていればすぐに部室に着いた。先に上がっていた1・2年に「おつかれ」と声を掛けて中に入る。
「大学生たち、すーんごいAちゃんのこと止めるのに必死だったよ」
「俺がコートに入ったの見て半笑いだったくせにな」
「あんなドシャットされまくったら心折れるわ」
ケラケラ笑いながらゲームの話をすれば、口々に俺を馬鹿にしていた大学生の話になる。
「まずもって
笑顔で四人を見れば、みんな柔らかい表情で微笑んだ。
「俺はお前らのバレーが好き。ずっと見てたい」
終わんなきゃいいのにな
自然に出てきた言葉で、なぜか四人は硬くなる。
「どした？」
「絶対、絶対連れてくから」
「もっと色んなモン見せてやるよ」
及川と花巻がいつになく真剣な顔で言う。意味を理解して、カッと目頭が熱くなった。
「楽しみだな」
「わ！おい、泣くな泣くな！」
「最近よく泣くんだよな」
よしよし、と着替えを終えた一静が俺の肩を抱きながら頭を撫でる。
「泣いてるつもりねぇんだけどさ」
「出てくんの？」
「そ」
ごめん、と笑うと、及川と花巻は手を伸ばしてわしゃわしゃと俺の頭を撫でた。
「コレ、俺たちがウシワカ負かした時Aちゃん大号泣すんじゃない？」
「泣き過ぎて目ぇ腫らしそー」
「そのためにも色々仕上げてかねぇとな」
「Aが見たもの全部活かすぞ」
頼もしい笑顔で四人が俺を見る。こいつらのマネージャーでよかったと心の底から思う。同時に、全ての覚悟を決めなきゃない、とも。
汗の処理も着替えも終えて五人揃って部室を出る。
いつものようにごちゃごちゃと歩くこの時間を、異様に手放したくないと思った。
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シャバ僧(プロフ) - しおさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！及川も花巻も友達思いだと思うので、嫌がってる堂島を連れていった先輩に嫌悪感示しそうだなと、この展開にさせていただきまました！なかなか松川夢ってないので、自分のためにも頑張ります！笑ありがとうございます！ (2022年8月11日 8時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
しお(プロフ) - 展開が！！最高すぎます！！松川だけじゃなく花巻達まで不快に思ってる感じ本当に最高です...たくさん更新してくださるのでとても助かってます、これからも頑張ってください！^_^ (2022年8月11日 3時) (レス) @page5 id: 8068b429a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年8月9日 11時
