my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ41)

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ハーマイオニーが犠牲者になってからまもなく、ロンの妹のジニーが行方不明となった。

私は、ロンからの手紙を通じてその事実を知った。そしてハンナとスーザンに話すと、ハンナは静かに震えた。

「ジニーは純血よ。…いつ私がやられてもおかしくないわ」

ハッフルパフ寮は、マグル出身の子や半純血の子が非常に多い寮。だからこそ、誰かがやられる度にみんなの不安はどんどん大きくなっていくのだ。

その日の夕方頃、部屋の中でハンナとスーザンと3人て話をしていると突然ドアが開いた。

「怪物が居なくなった！自由だ！」

部屋を開けたのは監督生だった。私達はそれを聞いて飛び上がり歓喜した。彼の話によると、ジニーや石にされたその他の生徒も元に戻ったらしい。

私は、寮を飛び出して医務室に向う。すると、石となって横たわっていたハーマイオニーはベットの上で座っていた。

『ハーマイオニー！』

私がそうやって飛びつくとハーマイオニーもこちらに気付いたようで私に謝りながらぎゅっと抱き締め返してくれた。

＿＿＿＿

イースター休暇の少し前の日。

現在私はチームの皆とクィディッチの練習をしている。観客席にはいつもどうり女子が多かった。

同じチェイサーのザカリアス・スミスと2人で箒を並べて競技場を軽く飛んでいると、突然隣で彼が口を開く。

「相変わらずセドリック目当てが多いな」

呆れたような表情をしながら言う彼に私は確かに…と呟いて共感した。自分の兄が女子に人気であるのはとっくに学んだけど、それよりもそこまで誰かに夢中になれるのが少し羨ましいと思った。

親友のハーマイオニーと話しているとたまに出てくるのが恋愛の話題。まだ2年生だし、内容は濃いものじゃないけど好きな人だとか…誰が誰を好きだとか、そういう話が結構多い。

残念ながら私はその話題にあまり上手く乗っかれないので毎回話すことに困ってしまうのだ。
ハンナやスーザンに相談すると、これでもかってぐらいの男の子の名前を出してくれるがやっぱり…ダメだった。

「おい！危ないぞ！」

後ろから聞こえるザカリアスの声にばっと反応すると、目の前の壁が猛スピードでこちらに近ずいてくる。
私は急いで箒の角度を転回し、間一髪で衝突を間逃れた。

どうやら考え事に集中しすぎて気付かぬうちにスピードを上げてしまったみたい。

「A凄いな。スニッチを追いかけるシーカーぐらいの速さがあったぞ」

隣へ戻ってきたザカリアスが笑いながらそう言った。

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