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***
朝起きると、いつもの風景ではなかった。
あぁそう言えば、昨日はグルッペンの所に泊まったんだった。
勿論不純なことは何もしていない。そもそも彼自身がそういうのはちゃんとしたいからと言ったのだ。
たまにしかここに足を運ばないし、勝手も分からないためそっと扉を開けてメイドを呼ぶことにした。
『ごめんなさい、忙しいとは思うのだけど身支度を手伝ってくれないかしら』
｢はい、畏まりました。他のメイドも呼んできます｣
洗濯カゴをもった彼女は優しく笑って去って行った。
ここの人たちはとても優しくて、心が暖かくなる。
グルッペンと正式に結ばれれば彼女たちともっと話せるようになるだろう。
＿＿
＿＿＿
＿＿＿＿
優しいメイドたちのおかげで身支度を終えた私は、彼の自室へと向かっていた。
どうやらまだ起きていないようで、是非私に起こしてもらいたいとメイドたちや執事たちに頼まれたのだ。
ノックをしても返事はない。
『…失礼します。』
仕方なく部屋に入ればカーテンも閉じられたままで布団にくるまったままなのか一切姿の見えない彼を起こすべく、カーテンを開いて勢いよくふわふわで手触りのいい布団を引き剥がした。
gr｢…眩しい、｣
『グルッペン、朝よ。そろそろ起きないと朝礼に間に合わないわ。』
gr｢あ…？何でAがここに｣
『何寝惚けてるの。昨日泊まったでしょう？ほら、早く起きて』
寝惚けているのか回答にいつもの覇気を感じない。
両腕を引っ張って無理やり体を起こしたが、直後私ごとベットへと引きずり込まれた。
『は、ちょっと！グルッペン…！』
gr｢はは、すまない。君と一緒に住めば毎日こうなのかと思ってな。朝から幸せだ｣
『馬鹿！制服に皺が寄るでしょ！離しなさい！』
gr｢そんなに照れんでもええやんか｣
あまりに執拗い。“あの手”を使うしかないようだ。
『私の話を聞いてくれないグルッペン様なんて“嫌い”です。』
そう言って突き放してやれば、大慌てで起き上がり私の後を追いかける。
gr｢ごめん、そんなに怒らせるつもりはなかった。機嫌を直してくれ、頼む。｣
『…次したら許しませんから。ほら、早く支度してください。』
執事たちから受け取った制服を彼に手渡す。
『終わったら呼んでください。外で待ってます』
未だに泣きそうになりながら制服を受け取った彼は、子犬みたいで少し可愛かった。
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ちぇる(プロフ) - かなさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです。こちらこそ読んでいただきありがとうございました！ (2022年10月31日 18時) (
レス) id: f71e4746a6 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 完結おめでとうございます〜！！悪役令嬢もので1、2位を争うくらい好きで、夢主ちゃんの性格も本当に好きでした！！楽しい時間、ありがとうございました！ (2022年10月31日 18時) (レス) @page47 id: 139b3f8cfd (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - あいかわさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけてよかったです！ (2022年10月31日 14時) (レス) id: f71e4746a6 (このIDを非表示/違反報告)
あいかわ(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後まで楽しく拝読させていただきました。これからのご活動も陰ながら応援しております！ (2022年10月31日 12時) (レス) id: 339f3cd750 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - ゆるぽろうさん» ありがとうございます！ずっと悪役令嬢ものは書きたかったので、今回書けて良かったと思っています！ (2022年8月18日 8時) (レス) @page4 id: f71e4746a6 (このIDを非表示/違反報告)
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