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「――最善を尽くしましたが……」
マイが亡くなったのはそれから数週間後のことだった。加奈子さんは顔を手で覆い隠して泣いていた。かくいう僕も涙で頬を濡らしていたのだが、マイは最期まで笑顔だった。親族は僕と彼女の二人。もちろん両親の姿はなかった。
暫くはその状態だったが、何のきっかけかは知らないが、マイがいつも使っていたスケッチブックを見つけた。何故それに目が言ったのかは分からないが、今思うと見つけられてよかったと思う。
「これ、琴音ちゃんの……？」
加奈子さんがそう呟いた。僕は小さく頷き、ページをパラパラとめくった。そこにはマイがよく見せてくれた絵が描いてあったり、文字の練習をしたであろう痕跡が残っていたりした。
その最後のページに、不格好で読みづらくて、文字とすら認識するのに時間がかかった文字が、たった一言綴られていた。
――『マイはとってもしあわせでした！』
僕は最期に彼女と同じような感想を持てるのだろうか。今を生きることに精一杯な僕には到底分かりっこない疑問を頭に浮かべる。
幸せとは何か。逆に、不幸せとは何なのか。その答えを知ることが出来るのは、きっと当分先だろう。
僕は彼女からたくさんのものを貰った。僕は彼女に何を与えられただろう。
｛おにぃちゃん。琴音に『マイ』をくれてありがとう！｝
ふと、そんな声が聞こえた気がして振り返ってみたが、やはりそこには誰もいなかった。もしかしたら、自分の幻聴であり、妄想なのかもしれない。それでも、彼女が少しでもそう思っていてくれるのなら、僕があの時渡した親のものではない名前は、人生は、彼女に意味があるものになったのかもしれない。
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眠井さん - みっくす13。さん» みっくす13。さんおはこんばんにちは！ありがとうございます！とても励みになります！失踪しないように気を付けたいと思います…(笑) (2020年5月19日 8時) (
レス) id: e5ab6b52a6 (このIDを非表示/違反報告)
みっくす13。 - (ｷｷｰｰｰｯｯ！！)おはこんばんにちは！みっくす13。と言う者です！この小説、面白いです！ゆっくりで良いのでこのまま続けてくれると幸いです！では、以上!(ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛ…) (2020年5月19日 1時) (レス) id: ebaa9545e3 (このIDを非表示/違反報告)
眠井さん - くずをさん» ありがとうございます！自分の妄想を形にしているだけではありますが、皆様に評価されるような小説を書いていけるよう努力します！更新頑張ります！ (2020年2月29日 22時) (レス) id: 2b50fcc9a8 (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 好きです！もっと評価されるべき！次の更新待ってます！ (2020年2月29日 11時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
眠井さん - チョコレートさん» ありがとうございます！！なるべく早く更新できるように頑張ります！！ (2020年2月19日 16時) (レス) id: 2b50fcc9a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠井さん | 作成日時：2020年1月25日 0時
