26cmから始まる恋 (ページ3)

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「え？」
『あ、すみません。』

先程からモヤモヤしていたどこかで会ったことある。の答えを思い出し思わず声を上げてしまった

『よし、出来ましたよ〜』

懐かしさから当時より大人になった彼を鏡越しに見れば、綺麗に出来上がった髪型を見せ " どうですか？ " と聞く

「うわ！めっちゃ可愛い！」
『良かったです』

気に入って貰えたみたいで鏡を見ながらニコニコしている彼はくるっとこちらを向き " 有難うございます " といえば楽屋に戻って行った

次は、と資料を覗けば再び見覚えのある顔を見つけ嬉しくなる

「 Aちゃ〜ん！！」
『うわっ』

扉をバンっと大きく音を立てて開け入ってくる彼に驚きを隠しきれず素っ頓狂な声を出してしまう、

と同時に抱きついてきた彼を必死に引き剥がそうとするも体格のいい彼はビクともせず

「会いたかったよ〜！」
『久しぶり、ジェシーくん。』
「こーちから聞いて飛んできちゃった！」

AHAHA とホットドッグが好きそうな笑い方をする彼は
先程までセットを担当していた髙地くんから私の事を聞いたらしく急いできてくれたとのこと

髙地くん私の事思い出したんだ、なんて少し考えながら抱きついたままの彼を引き剥がし椅子に座らせる

『今日はどんな感じにする？』

椅子に座って髪の毛をいじりだすもひたすらに話し続ける彼。
そんなに話して疲れないのか、と思いつつも盛り上がりながら昔話に花を咲かせる

彼の話はとても面白く少しだけ、嫌なことも忘れられた。

『はい、おわり』
「もう！？相変わらず早いね〜、」

話しながらだからか先程より時間が短く感じる
それは彼も同じなのか、終わったと言えば少し驚きながらこちらを見てくる

手をヒラヒラと振りながらまた後でね〜と言う彼に自らも手を振った

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