【d!】古参メイドは疲れきった

7話 ページ7

【Aの生活部屋】

「？！こ、これは、…？」

6畳ほどの空間にドアが複数着いてあり
半ばマンションの一室のような部屋
これを、紹介してなんになるのだろうか
あ、もしかして新人さんとか？

tn「Aに、あげたくて」
「…なぜ、？」

思わず、変な声で返答してしまう
そのたどたどしさが変だったのか
トントン様はクスリと笑ったあと
ゆっくり説明してくださった

tn「Aって、メイド長やしかなり長い間働いてくれてるやん？」
tn「やから、せめてものお返し」
「私は、仕事をしているだけで、」
tn「ええやん。次からはこっちの方が社宅より楽やろ？」
「そう、ですが」
tn「ん、ならもらってや」
「私には、もったいなさtn「もらって、くれへんの…？」

「……」

トントン様の今にでも泣きそうな瞳に
心がえぐられる
数秒待ったあと、諦めて
お礼を言った

トントン様の、幸せそうなその笑みが
脳裏にはいりついた

【メイド棟】
【Aの部屋】

「ここも、今日でお別れか…」

早い方がいいと、言われたので
今のうちに荷物を運んでいる
今持っている、ラストであり
もうここに来ることは無いかも

「……」

？「あれ、メイド長さまぁ？」
「…こんにちは」
？「あ！ついに辞めるんですか？！やったぁ！」
「いえ、部屋の移動でございます」
？「はぁ？…くそ、」

？「ほんと、おばさんはもう寿退社してもいいんですよぉ？」
？「あ！相手いないか！てへっ！」
？「では〜」

帰り際に腹を殴られ
その場で嗚咽した。

おばさんじゃないって、言ってるでしょ
まだ20代だけど。
働き出したのが10代だから年数が長いだけなの！！

「……でも寿退社かぁ…」

彼女の言った通り、相手がいないから
きっとないんだろつなと、区切りをつける
悲しい気もしたけど、こんなやつと

結婚する人がいなくてすむなら
それでいいような気がする

「よいしょっと、」

よろついていた足を元通りにし
また、歩き出す

誰かが見てるなんて、知らなかった

【物置部屋】

？「きゃっ、？！なに、なんですか！」
？「コネシマ様！！」

kn「しね」

とりあえず、腹パンを数発し
こいつの口から血が出るまで殴り倒す
そのまま気を失せる直前に腹にナイフを差し込み
秘部にも蹴りを入れた

kn「Aのこと、傷つけるやつは」
kn「忠犬である、俺が殺したる」

動かなくなったソレをかかえ
倉庫までもっていく

Aのためと思うと
清々しいな

8話→←6話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す