Day… ページ22
「あの時、もっと私が大人だったらあんな決断しなかったのに」
と「どういうこと?」
「え、だからー」
手を繋いだまま夜道を散歩していた。
ジメジメしているけれど昼の温度と比べ物にならないくらい涼しい夏の夜。
「もしあのままだったら、今頃結婚してたかもね」
と「…あれはあれでいい思い出だと思ってるよ」
「ほんと?私の事、恨んでるでしょ」
と「恨んでる、よりかは相当凹んだ」
街灯の明かりに照らされるAの横顔は誰よりも綺麗だった。
「私も、いつの間にか超有名人になってて少しジェラった」
と「んだよ、それ」
「有名人の彼女になるの、ちょっと憧れもあったけど辛い」
と「え、ごめん。まさか別れ話?」
「違うよ、ちょっと驚かせてみただけ」
口元に手を当てて笑うA。
の隣で苦笑いを浮かべる俺。
「なんか、変わったよね。としみつ」
と「どこが?」
「私の事、大事にしてくれてる感じする」
と「そりゃそうやん」
「これからもそうしてくれる?」
と「当たり前じゃん?何急に不安そうな顔してんだよ」
立ち止まって頭を撫でると少し顔が明るくなった。
「好き、とかあんま言いたくないんだけど」
と「ん?」
「大好き、かな」
滅多に愛の言葉を口にしないAが珍しく照れたように呟いた。
案の定目は合わせてくれないし、俯いてたけど嬉しくて強く手を握った。
と「俺も、好きだけど?」
「……照れた」
End
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りんごじゅーす。(プロフ) - amichinさん» 失礼しました(汗)教えていただき、ありがとうございます! (2019年6月29日 23時) (レス) id: 978193e2f8 (このIDを非表示/違反報告)
amichin(プロフ) - 半ば強引ははんばではなく、なかばと読みますよ! (2019年6月28日 3時) (レス) id: f6d131a32e (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - とても面白い作品ですね!(*^^*)更新楽しみにしてます! (2019年6月14日 22時) (レス) id: 41e7cff00a (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - はじめまして!楽しく読ませていただいています(^_^)!細かいかもしれないですが、19歳で大学院に通っているというのは年齢的に合わないかなと思います、そこが気になってしまいましたがお話はすごく面白くてこれからの展開が楽しみです!…細かくてすみません (2019年5月23日 12時) (レス) id: b56ed7d6b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんごじゅーす。 | 作成日時:2019年5月18日 20時