転入生と新結成・6 ページ36
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やがて、書き終えた紙を、『彼』は譲羽の顔面に叩きつけた。いだっ、と間抜けな声を上げた譲羽を尻目に、『彼』は白衣を翻しながら、悠々と立ち上がる。
「�猜鵑き瓩�訪れるまでの日々を、どう過ごすかは貴様の自由だが――暗闇に引きこもるくらいなら、ステージで光を浴びろ。
腐ってもアイドルだろう、貴様。ならば死ぬまで、否、死んでもステージに立て。
生きても死んでも、�爐修貝瓩�ら逃げない限り、誰が何と言おうとも貴様はアイドルだ」
唐突な『彼』の言葉に訝しげな顔をしていた譲羽だが、『彼』に押し付けられた紙の内容を見て、目を大きく見開いた。
「――今、お前にその為の道が無いと言うのなら、『オレ』が作ってやる。『オレ』がお前を導いてやる。
輝きの中央とまでは行かなくとも、光の溢れる場所……の手前ぐらいまでは、きっと、お前を連れ戻してやれるから。
だから、譲羽深人。もう一度だけ考えてみろ。
そして、また己を試したいなら、あの輝きの中に戻りたいというのなら……『オレ』の、ううん、『オレ達』の手を取るがいい」
その言葉が聞こえているのかいないのか、目を見開いたまま、譲羽は、震える指先で書面の文字列をなぞっている。
A4サイズの紙――私が持って来た『ユニット結成申請書』に、『彼』が乱雑な筆記体で記した名称は、
「……『
「気に入らないなら別の名を考えろよ？ これは、�爐�前のユニット�瓩世�らな。リーダーとユニット名の記載が無ければ体を為せない書類だから、便宜上リーダーもお前にしてある」
「……俺の、ユニット？」
譲羽が、呆然と『彼』を見上げる。
「当然だろう、『オレ』は
誰に憚る事も無い、好きなようにやれ。それはお前の……お前だけのモノだ」
「…………」
無言でまた書類に視線を落とした譲羽の頭を、穏やかな笑顔で軽く撫でて、『彼』は踵を返した。
話は終わりのようだ。『彼』の後に続いて、私も部屋を出る。
「では、またいずれ。……色よい返事を期待しているぞ、ミトンくんよ」
「……だから、ミトンじゃね〜よ……」
譲羽の、か細く力の無い抗議の声を最後に、ドアは再び堅く閉ざされた。
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姫結(プロフ) - あーりすさん» 有り難う御座います。仕事が多忙なのもあり、月1回更新出来ればいいかな……ぐらいの気持ちでダラダラ書いてますので、それでも大丈夫でしたら、これからも気長にお付き合い下さい。よろしくお願いします。 (2018年5月16日 18時) (
レス) id: 11e7a2152f (このIDを非表示/違反報告)
あーりす(プロフ) - え、なんで今まで赤星になってなかったのってくらい面白いです！！この小説見つけられてよかった！！更新FIGHTです、頑張ってください！ (2018年5月16日 18時) (レス) id: ab6d254405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫結 | 作成日時：2018年1月17日 17時
