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「 屯所ってこっちでしたっけ」
『 知らねェ 』
「 え、 知らないの 」
自分の帰路についている今、ふと思った。
何故か映画後ふたりで街を歩いていた、って言っても沖田さんが二、三歩後ろをついてきただけだけど。
「 沖田さんっていつも付いてきますよね 、ストーカーですか変態ですか」
『 アンタが俺の行く方向を読み取って進んでるだけだろィ 』
「 そんなこと出来るかぼけ 」
ピンク頭にボールが刺さった少年みたいなことを。
『 そういえば、アンタいくつなんですか? 』
「 ピチピチの18ですけど、沖田さんは」
『 22でさァ 』
え、意外と上だった。童顔だからかな。
いやそれにしても、幼くない?
「 ふーん、年上だったんですね」
『 分ったならとっとと団子買ってきやがれ 』
コイツ、調子乗りやがって。
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「 あれ、いつの間に」
彼が止まったと思い上を向けば万事屋の文字。
もしかしてこれは、
「 送ってくれたんですか? 」
『 屯所も同じ方向なんでさァ、自惚れるなブス 』
「 はぁ?自分の帰り道も知らないって言ったアホはどこのどいつですか 」
いや、まぁ確かにちょっと期待しちゃったけどさぁ。そんなこと彼がするわけないか
「 まぁ、暗くなってきてるので気を付けてくださいね 」
あぁ、とだけ言って歩いてきた方向を進む彼。
と、思いきや振り返ってこっちに向かってくる。
「 あれ、どうしたんですか 」
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『 方向間違えた 』
可愛いかよ
「 もう、自分の帰路くらいちゃんとしてくださいよ」
顔を赤くしながらさっきとは逆の方向を歩いていった。
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のん@天使から墮天使(プロフ) - 面白いし沖田さんかっけぇかよ…更新、楽しみに待ってます!頑張ってください! (2019年9月6日 8時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:忍者めし | 作成日時:2019年8月9日 0時