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「────俺もそう思う」
カンタさんに同調したのはトミーくんだった。
「何でだよ……」
エイジくんが戸惑いの声を漏らす。
全員の胸中を代弁してくれた。
「俺が本物の預言者だから」
トミーくんがまだ状況を整理しきれていない、
といった様子で、しかしはっきり宣言した。
預言者って、一人だけじゃないの……？
「何で嘘ついてまで名乗り出た？」
彼がエイジくんに問いかける。
「お前こそ嘘つくなよ」
エイジくんは姿勢を崩さない。
そしてカンタさんとトミーくんを見やると言った。
「これで分かった。
もう一人の人狼はトミーだ」
名指しされた彼は
まだ事態に困惑しているようで
直ぐには反論しなかった。
「はじめ、人狼じゃなかったんだ……」
エイジくんが悔しげに呟く。
「やめてよ……。
何でそんな芝居が出来るの？ 怖い！」
カンタさんが憎々しげにエイジくんを睨む。
「お前の方が怖ぇよ！」
負けじとエイジくんもカンタさんに叫んだ。
「俺は昨日の夜、そいつのこと占った」
やっと事態が掴めたらしいトミーくんが
カンタさんを顎で示す。
彼はまたも緊張気味にトミーくんの言葉を待った。
「村人だった」
その言葉を受けたカンタさんが数度頷く。
「トミーの言ってることが正しい。
……エイジが人狼だ！」
勢いよくエイジくんを指さすカンタさん。
「違う」
エイジくんがそんな彼に強気な視線を返した。
「人狼はトミーとカンタ」
エイジくんがきっぱりと告げる。
それから、
「俺は今夜殺される……！」と頭を垂れた。
「ちょっと待ってよ……」
マホトくんが考え込むように頭を抱えた。
「じゃあ、預言者はどうやって占うの？」
そらが二人を────
主にエイジくんを見て尋ねる。
トミーくんが深くため息をついて
マホトくんのように頭を抱え、項垂れた。
「占いの方法は預言者にしか分かんない」
カンタさんが言うとトミーくんが顔を上げた。
「答えられるもんなら答えてみろよ」
と、エイジくんに言う彼。
「……」
全員がエイジくんに注目する。
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作者名：小桜ふわ
| 作成日時：2019年3月19日 9時
