魔女に花束、女王に刃6

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「唆したのはお前だろ。女王の子だかなんだか知らないけど、訳の分からないもので王子を歪ませて、気に入らなければ切り捨てて⋯人を駒みたいに扱うのも大概にしろ！」


「黙りなさい。美の腰紐(ｳﾞｪﾙ=ｺﾙﾃﾞｨ-ﾉ)」


「ぐぁ⋯っ！！」


光「A！！」









女王が光の線を描くと、それは忽ち光のロープとなって私をキツく縛り上げた。

ロープは力強く巻きついてくい込んでくる。身動きが取れない。痛い。苦しい。
そんな私の姿を見て女王は高らかに笑った。









「あっははは！！いい眺めだわ〜♡」


圭「やめてよ女王！」


「うふふ♡いいわよ⋯貴方達が私の所に戻ってきてくれるなら、ね？」









ホログラムはみんなの周りをまとわりつくようにキラキラと移動した。









「エメラルドの都じゃ王子は反逆罪⋯黄金の街では貧困問題と横領⋯雪華の山では労働環境の問題、」


圭「⋯！！」


光「うっ⋯」


裕「それは⋯っ！」


「夕陽の花園では真実の隠蔽と傷害、深海の孤島じゃ拉致。世界樹の書庫の王子は窃盗⋯ね？」


大「うぅ⋯」


慧「⋯えっと⋯」


宏「⋯」









王子たちが国で散々やってきた悪事をぐさぐさと言い放ち、重い空気は更に淀み始めた。









「立派なことをしてきたのねぇ⋯私、悪人は大嫌いなの♡」


「どの口が⋯っ！っガはァッ！！」


「⋯あの魔女のように首を切ってやってもいいのよ⋯？でも私、優しいから♡もう一度私の下で素晴らしい国を作りましょう？⋯今度は完璧に⋯♡」









私を縛り上げるロープは更にきつくなり、肉が裂けんとばかりに張り出して痛みが増す。呼吸も苦しくなってきた。

このままじゃ私は死ぬ。
兵にも囲まれて逃げることすら出来ない。

私は⋯。

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