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第8話色とりどりのイケメンページ8

「本当にありがとう！もうこの人数で、廃部間近だったんだ。君たちは僕らの恩人だ」

ー第6話色とりどりのイケメンー
「はい！私、練習頑張ります！」

キーンカーンコーンキーン～あの鐘を～鳴らすのは～♪…

「あっ、もう五限始まるみたいだ。部活動は明々後日からなんだ」
灘花先輩は部室を出て行こうとして、ふいに

私の頭をポンっと撫でた。

「またね！」

えっ………！？
な、なななな……頭……！？
灘花先輩は何ともなさそうな顔で、部室のドアから出ていった。

へたり…と床に座り込んでいると

「ねぇ君、何か勘違いしてない？」
「え？」
話しかけてきたのは、茶髪のロン毛がゆらゆらする論幻真先輩だった。

「あいつはいつもああなんだ。まったく、灘花は天然タラシでタチが悪い。あいつの一挙一動に赤面してたらそのうち男梅になるぞ」
「そう…なんですか」

「そうそう……………俺は結構一途なタイプなんだ」

「…？」

「だから……。俺と、付き合っちゃってみない？」

ガダッ！！！！

一斉にその場にいた人全員が反応した。な、なんだ！？なんなんだ！？
「いっいいや…そんな急に言われても…！」
「ねえ～良いじゃん。俺好きなんだよねーツインテール。うわ、髪サラサラじゃ～ん」
「あっあの…そろそろ行かな…」

急に論さんは私の髪を撫で始めたかと思いきや、顔から火が出るような褒め文句を言ってくる。うっわ唾飛んだ。

「おい！もうやめろ！」

パシッ

私の髪を撫でていた手をはたいたのは、シーズ君だった。

「…Aが困ってるだろ」

「シ、シーズ君……」

かっこ…いい……

「そうだよ論先輩。何のステップを踏むも無しに、女の子に突撃なんて。マナーが無いね～」

ザッ
長七君が座り込んでいる私の前に、仁王立ちをするように立つ。

「ハッ……Aが困ってる…？それ、困ってるから助けたの？…なら良いけどね」

「…もたもたしてると、奪っちゃうよ？」

ウィンクをした論先輩は、颯爽とドアからでていった。

「っ……ははー。ごめんね、部活入って早々。先輩たちは曲者が多くて参っちまうなー」

「元木先輩…大変そうですね…」

「へへ。でもな、嫌わないでほしいんだ」

「えっ…」

「あれでも、尊敬するところがたくさんあるんだー」
じゃあね、
そう言って元木先輩は扉から出ていった。

「…もう、授業、始まる…」
最後に、マッシュ先輩が座り込んでいた私の腕を引っ張りあげてくれた。
「…あ、ありがとうございます…」