. ページ33
ﾄﾞﾝｯｯｯｯ！！！
その激しくて大きな音はすぐ目の前からした。
一瞬だった
目の前の敵が遠くまで飛ばされたのは。
あまりに一瞬の出来事で唖然としていたけど、気がつけば体が動くようになっていて。
「………………コイツに何した。」
それは、背筋が凍るほど、恐ろしく怒りに満ちた声色だった。
ｺﾂ ｺﾂ……
革靴の音が誰もいないこの空間に響き渡る。
吹き飛ばされて白目を剥く敵の元へ歩くと、頭を片手で掴んで上に向かせる。
「……勝手に気絶してんじゃねェぞ。
質問に答えろ。
…アイツに、何してやがった。」
「ｺﾞﾌｯ…ゔっ…くっ…くくくっ…あはは…！！
教えてやろうかNo.1…！ｹﾞﾎｯ…
お前の、大事な、だーーいじなシャイニーを
絶望に落としてやったのさ！！！！
No.3も大したことねぇんだなぁ？！
簡単に触れちまった！！！」
『ｯ……』
「ちょっと触っただけでいい声出すんだなぁ？！
あ、悪ぃ悪ぃ！お前だけの特権俺が奪っちまっ」
「もういい。
死ね。」
BOOOM!!!
頭から顔面に掴み直すと、そのまま爆破した。
ﾄﾞｻｯ…と、今度こそ意識を失った敵の顔面は真っ黒焦げでボロボロで、見るに耐えない。
ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ…と周りの壁から欠片が落ちる。
彼は倒れる敵の前から動こうとしない。
「……主犯敵を戦闘不能にした。
他にグルがいねぇか、一応確認しとけ。」
そう喋り終わった彼は、インカムを投げ捨てた。
……謝りたい。
謝ってどうにかなる話でもない。
でも…私がしたことは許されないこと。
いくら相手の個性が強力だったからって、それは言い訳にはならない。
だって私は、No.3ヒーロー。
こんなこと、あっていいはずがない…っ
なにより、大切な彼氏である彼を酷く傷つけた。
これ以上に、理由なんていらない。
ようやく彼がこちらを向くけど、私は咄嗟に下を向く。
顔を見るのが怖いから。
ゆっくり、足音がこちらに近づく。
殴られる…？
フラれる…？
それとも………
ﾋﾟﾀｯ…
「……顔上げろ。」
声を出せば涙が溢れそうで、私は静かに首を横に振った。
怖い…嫌われるのが……顔を見るのが…ｯ
ダメ…さっきの恐怖も相まって、手が震えて…ｯ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1940人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まなみ(プロフ) - いや、ケミィ先輩めちゃくちゃイイ女…！！そして、士傑メンツとのシーンが予想外に好きでした！士傑メンツの口調とかやりとりのリアリティが！そして、言わずもがな。リアリティさ残しながらもほぼほぼ出来上がり過ぎてるくらいの溺愛具合の爆豪くん最強です。 (2023年3月14日 18時) (
レス) @page50 id: 33510eeae8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - なな姫さん» お待たせいたしました…！！！きっとあの2人は何年経っても、死んだ先でも、仲良くなることはないんでしょうね…最高だ(?) (2022年12月22日 22時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - なつとんさん» いい加減デートさせんとダメですからねっっ！！！！♡(?)かっちゃんと旅行行きてぇな… (2022年12月22日 22時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
なな姫(プロフ) - 士傑高校の回！！待ってました！！！相変わらずのかっちゃんと肉倉先輩で萌える♥♥ (2022年12月21日 8時) (レス) @page50 id: d61250ad0a (このIDを非表示/違反報告)
なつとん(プロフ) - ちゃっぱさん» 目指しましょう…！！旅行！！旅行だ！！待ってました！ (2022年12月21日 0時) (レス) @page50 id: d157acdb5e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃっぱ195
| 作成日時：2022年9月26日 19時
