33話 ページ34
「嬉しいよ。
本当に君の方から来てくれるなんて。」
……私は今、とんでもない場所にいる。
ドラマや映画でしか見ない、いかにも貴族が住んでいそうなこの場所に、私は今足をつけている。
『っわ…！』
「お怪我はございませんか？キュナネ様。」
『は、はい…』
ヒーローが情けない…あまりの緊張に思わず躓いてしまった。
それを周りにいたボディガードさんに助けてもらったから尚更…はぁ。
……いや、気をしっかり保つのよ、私。
遊びに来たわけじゃないんだから。
通された大きな部屋で私と國木財閥社長は向かい合って座ると、私が口を開くよりも前に彼が喋り出した。
「じゃあ、早速なんだが…
君にはこの子と結婚してもらおう。」
『……はい？』
…待って、何の話？
私は彼に電話した時、聞きたいことがある、としか伝えていないはずなんだが……
机の上に出された一枚の写真には、端正な顔の男性が1人写っていた。
「うちの長男だ。」
『…………は、はぁ。
綺麗な、お顔立ちですね……はは。』
「そうなのだよ…彼は完璧すぎるが故に、
彼にとっての最適な女性というのが中々見つからなくてね…」
『あ、あのですね…國木社長。
私が今日ここに来たのは……』
「だから、君が"私との契約"を望んでくれて
嬉しいんだ…これでようやく…國木財閥の未来も安心だ…！」
待て待て待て…！
誰も結婚するとか、アンタと契約するとか言ってないです…！
このままだと勝手に話が流れていきそうだと悟った私は、声を大にしようと息を吸った。
「嬉しいよ……まさか爆豪くんに続いて、君みたいな、綺麗で強いヒーローがうちの一員になるなんて…」
『…。
あの、爆豪くんは………』
「しかし…彼を手中に収めるのには苦労したよ……
"私との契約"の詳細を伝えれば、一瞬にして私の前に屈したがね…アッハッハッ！！」
『………無理矢理ってことですか？』
…わかっていた。
この人に初めて会ったあの日から、わかってた。
生憎、ヒーローはそういうのに敏感だから。
"私はね、強いヒーローが大好きなんだ。
存在そのものにとても高価値がつく。"
「そんな言い草はよしたまえよ。
私はただ、彼との利害が一致しただけさ。」
この人には、何か裏があるって。
『…その契約って、何なんですか。』
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ちゃっぱ(プロフ) - アキネコ。さん» 気づいてしまったようですな…(ﾆﾔﾆﾔ)相性良さそうな2人なのになーんで別れちゃうかね🥲(お前のせいやないかい) (2022年11月6日 23時) (
レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
アキネコ。(プロフ) - ちゃっぱさん» うぉぉぉぉぉ。やっと好きってわかったのね。お母さん嬉しい(((え、このあとの展開ちょー気になる…。楽しみに待ってます!!!! (2022年11月5日 11時) (レス) @page50 id: 1ef8943118 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - ぴょんきちまるさん» きっと、かっちゃんにとったら運命なんでしょうね……ほら…3次元にいる我々も、運命の相手には何か感じるものがあるそうじゃないですか…ビビッとくるというか、なぜか目が離せないとか…理由がわからないけど！みたいな。……まあ私には無縁の話ですけど() (2022年11月5日 2時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - アキネコ。さん» 今まで他人のことろくに眼中に入れてきてないでしょうから、あのプライドの塊の男は。きっと女の子を好きになるという感覚がわかんないんですよねぇ…ムフフ♡どんなかつきも好きだぁ♡() (2022年11月5日 2時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんきちまる - …これは、運命の赤い糸ってやつなのか？！そーなのか？！波乱の予感がするわ…（？？🫠） (2022年11月3日 23時) (レス) id: 94182d8a2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃっぱ195
| 作成日時：2022年9月19日 2時
