隣 の 君 に 幸 あ れ 【SEKAINOOWARI】

＃41 ページ43

Aside






スタッフ「お疲れ様でーす！！｣





スタッフの声により一斉にグラスを上に掲げた。






ワインは濃厚で鼻にツンとくる。





つい先ほど、音楽番組の放送が終わって、





今はその打ち上げだ。





スタッフ「いや〜、皆さん良かったですよ！｣





褒め言葉に私はふふっと照れる。






緊張したけど………まあ、その内慣れるかな。うん。






私は、練習通り、バイオリンと篠笛を使って演奏した。






ネットには、新しくていい！と評判の声が上がっている。






この楽器は成功だったかもしれない！






深瀬「Aちゃん。｣




とんとん、と私の肩を叩いたのは慧くん。






「ん？どーしたの｣





私は首を傾げて聞いた。







深瀬「ちょっと、二人きりで話したいんだけどさいいかな？｣






慧くんはなにやら照れた様子で言った。






「いいよ！｣





私はグラスを置いて、会場を離れた。






私達は、いつの間にか外に出ていて






無数の星が瞬くのが見えるところへ。






慧くんは、私の腕をとって、なにか付けた。







ようやく離されると、腕には何やら光るものが……







「ブレスレット？｣






紅色の石がついた、ブレスレット






深瀬「頑張ったから…ごほーび。｣





慧くんは赤くなった顔を上げて星を仰いだ。





「あ、ありがとう……！！｣





私は手首を回してブレスレットを眺めた。





いいセンスだなぁ。慧くん。





よく見ると、慧くんがいつもつけてる青い石のブレスレットの





色違いだ……！






お揃いかぁ






遊園地行った時も、ネックレスくれたし、






お揃いとか好きなのかなぁ





なんだか、女の子みたい








私も毎日付けよ！






私は、慧くんと並んで星を見上げた。







星が囲むようにして、中心で輝いてるのは…





「満月……｣






私が呟くと、慧くんは星を見たまま







深瀬「月が綺麗ですね｣






そう言った。

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