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結局、リチャくんのソワソワは治まらず。
空港に着いてからもずっと何か喋ってる。
日本の出国審査は日本語も通じるし特に困ることはないけど、現地に着いた時の入国審査は、本当に大丈夫なのかって段々こっちが心配になってきた。
皆も面白くなってきたのか、段々真剣に答えるのをやめてしまった。
草間「なになに。どうすんのこれ。」
『置いといたらいいんよ。ほら、こっち』
ただ荷物を預けるだけで、国内線と変わらない事をしてるはずやのに、既にテンパってるリチャくん。
テンパりすぎて逆に怪しまれるんちゃうかなって心配になって、思わず手を引いてその場を離れる。
今日の場合、ちゃんと手網を引っ張っとかないとどこか変な場所に迷い込んでしまいそうで目も離せへん。
正門「ええなぁリチャくん。
俺もそんな海外行ったことないから助けてよ〜」
小島「まっさんパリ行ってたやん」
末澤「リチャしがみつくんやめろて。」
佐野「Aちゃんの服ギューってなっとる。笑」
草間「しゃあないやろ、怖いねん。分からんねん。」
ボソボソっと聞こえるか聞こえんか分からんくらいのボリュームで話すリチャくんは
さっきからずっと私の腕にしがみついたまま歩きを進めてる。
これはリチャくんのキャラ有りきやから許されてるけど、ただの30歳間近の成人男性やったらかなり変かも。
『リチャくん？
今は大丈夫やけど、審査の時普通にしてな？』
草間「大丈夫大丈夫。
A先行ってな？俺それ見とくし」
『あ、うん。笑』
末澤「俺らのん見といたらええねん。
何でそんなAにベッタリやねんな」
草間｢だってお前らバカにするやん｣
小島｢待ってリチャくん。笑
横のやつもさっきからニヤニヤしてるで？｣
『これはバカにしてるんじゃなくて、愛おしいなっていうニヤけやから。』
正門｢いっつも大概逆やもんな。笑
そやし違和感あるんかな｣
佐野｢初海外だけやからな？これ許されるん｣
『……結構みんな厳しいな』
草間｢……でも怖いもんは怖いもん｣
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作者名：とろーち
| 作成日時：2025年10月4日 0時
