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WZ「笑わないで。腹立つから」
HS「あ、ごめん。別にバカにして笑ったわけじゃ…」
WZ「わかってるけど」
俺とスニョンの性格って真逆なようで所々似ている。だから何となく、こいつの考えていることもわかってしまうんだ。
HS「俺、おまえに言っておくことがあるんだよ」
WZ「…なんだよ」
それが、Aに関することだと言うのは理解が早かったと思う。真剣な顔をしたスニョンに、ため息が漏れそうになった。
HS「俺、Aと付き合うことになった」
WZ「……いつ、Aに会ったんだよ」
HS「偶然、仕事で再会してさ。何度か飲みに行ってて…」
言わなくてごめん、と申し訳なさそうな顔をしたスニョンに、その理由は聞くまでもない。俺にAと再会したことを言ったら、Aを奪われると思っていたんだろう。
何度も、Aのことは好きじゃない、と言葉にしてきたのに、それはスニョンには何の意味もなかったらしい。
WZ「別にいいけど。まあ、良かったじゃん、付き合えて」
HS「うん。Aめっちゃ綺麗になってたよ」
WZ「へえー」
HS「あ、昔から綺麗だったけどね！」
WZ「言うと思った」
写真見る？と聞かれて、いいと答えた。
あの日、Aがいなくなった日から心にぽかんとあいた穴。その理由を無視し続けて、俺はだいぶ年齢を重ねてきたけど、別にAとの再会を望んでいるわけではない。
HS「あー、同窓会前に言えてよかった」
WZ「なに、どういうこと？」
HS「Aも同窓会来るって言うからさ。その前にジフナに言っておきたくて。俺とAの事」
WZ「……あっそ」
再会したところで、どうせ俺たちは何も変わらない。
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作者名：緋夏
| 作成日時：2020年3月27日 15時
