第9話 ページ9
「そう。目に浮かぶ。母さんのノートには書いてなかったけど…。その目の赤くなる現象と、蛇っていうところから、たぶんそれで間違いないよ。」
『…』
何がなんだか…でも…もしそうなのだとすれば、つじつまがあってしまう。
『…この力は…どう制御すればいいんですか…。』
「…その力は、制御する必要があるとするならば、慣れていくしかないね。ただ、自分にやなことがないとすれば、その必要はないだろうね。」
『…嫌なこと…。』
確かに今までだって、知りたくない真実が、なんども頭の中で鮮明に映し出されてきた。それも、映像のように。
この力がもし制御出来るなら、私はここに居座ってでも、いる価値はあるのだと思った。
『…私、制御したいです。』
「OK、OK。なら、このことは誰にも秘密なんだよね。秘密組織だし。だから、ここにいてもらうことになるけど、それでもいいかな?」
カノさんはニコニコしながら笑いかけてくる。
『…はい。私も、ここにいたいと思ってましたから…。』
私がもし、おじちゃんの家に帰って、ヒビヤやヒヨリとこのまま過ごすことになるなら、いっそしんだほうがましだと思ってた。
「…?まあそれはいいのだが。着替えとかは持ってきてるのか?部屋ならまだひとつ空きがあるし、Aの部屋はそこにするけど…。」
キドさんが、顎にてをおきながら考えている。
『…いやいや。お世話になる身、ご迷惑はかけられないですし!』
「…そうか?もし不安なら、カノの部屋にでも行ってくれ。」
「なんで僕の部屋なの!?」
「いいだろうが。お前も毎日俺にくっついて「寂しいよ〜」とか言ってただろ?」
「違うじゃんあれはさ〜」
『…あ、あの…。』
私はおずおずとてをあげた。
『…そろそろ、荷物、取りに行ってもいいですか?』
カノさんとキドさんは顔を見合わせてから、
「そうだな。マリー、出かける準備しろ。セトもな。」
「今から出かけるの…?ふぇ…。」
「大丈夫っすよマリー。そんなに遠くもなさそうだし。」
「うん…。」
マリーさんはそう言ってとぼとぼと部屋に入っていった。
「じゃ、僕も準備してこよっかな〜。」
「お前はすることがないだろ。」
「あるよ〜。僕だっておしゃれしたいじゃん。ね?」
そう言って私の頭を撫でるカノさん。
にかっと笑って言う顔は、とても可愛くかつかっこよかった。
『…はい!
でも、そのままの服装でも全然大丈夫じゃないですか。』
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ヒビヤが好きで何が悪い - タピさん» 更新頑張れ (2016年9月9日 18時) (レス) id: 123834f551 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - 聖奈〜有希乃さん» すみませーん!更新しますね(><) (2016年8月2日 1時) (レス) id: 8574ab753f (このIDを非表示/違反報告)
聖奈〜有希乃(プロフ) - うぅ〜続き気になるねん!はよ更新おくれ〜(・o・)ノ (2016年7月1日 7時) (携帯から) (レス) id: f825b50579 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - Kiss☆さん» ありがとうございます!最近更新できてなくてごめんなさい……(TT) (2016年2月24日 20時) (レス) id: 7ba4f2e8a7 (このIDを非表示/違反報告)
Kiss☆ - 頑張ってください!応援してます( *´艸`) (2016年2月24日 18時) (レス) id: f6fb928f18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タピ | 作成日時:2016年1月17日 13時