嘘から生まれたボク Ⅱ (ページ23)

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玉森side

玉｢あ、いたいた｣

池｢ん？｣

玉｢コンサート始まる前に、今年最後の挨拶しとこうと思って笑｣

池｢ああ…｣

玉｢今年も大変お世話になりました｣

池｢こちらこそ、大変お世話になりました｣

玉｢来年はもっともっとAとの距離を詰めて

プライベートで旅行に行ける仲になれるよう頑張ります！｣

池｢なんだそれ笑｣

玉｢これでいーの、Aは？笑｣

池｢来年もよろしく｣

玉｢えー、つまんなーい｣

池｢挨拶に面白さを求めないでください｣

カウントダウンが始まる直前

俺らはこんな緩い挨拶をしていた。

カウントダウンが始まると

舞台裏は人でごった返すし、物は散乱してるし。

終わったら終わったで

いち早く会場を出てバスに乗って

次の生放送の現場に行って

その後は毎年恒例、事務所のみんなで初詣に行く。

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玉｢明けたね｣

池｢うん｣

玉｢今年もよろしく｣

初詣が終わったら解散だけど

Aは正月休みどうするのかな。

俺は今回正月休みを多く貰えて

実家にしばらく滞在する予定。

玉｢正月休み、どーするの？｣

池｢実家に帰るよ｣

玉｢あ、大阪帰るんだ｣

あ、まただ。

Aの目からどんどん色が消えてく。

この話ダメなんだ。

玉｢いつこっち帰ってくるの？｣

池｢2日｣

玉｢え、早くない？

もっとゆっくりしなくていいの？｣

池｢仕事あるから｣

玉｢忙しいなぁ、Aは｣

正月くらいゆっくり休めばいいのに。

頑張りすぎだと思うよ、ホントに。

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