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子供の喧嘩 ページ17

すっかり夏も終わり、紅葉がだんだんと紅に染まる時期になった


涼太の保育園では運動会の練習が始まったらしい


そんなある日、俺が涼太の迎えに行くと亜嵐先生が深刻そうな顔で俺の元へ来た




「今日は玲於さんなんですね」

『あ、はい。それで話とは…?』

「実は涼太くんお友達と喧嘩しちゃってお友達のこと叩いちゃったみたいで…」

『え、涼太が?原因は…?』




涼太がそんなむやみに叩くような子じゃない。
きっと何が原因があったんだろ?

亜嵐先生によれば、徒競走の練習で足が遅かった女の子をからかってる男の子に怒ったらしい。女の子は気にしてない様子だったけど、それで喧嘩になった、と…

確かに叩くのは良くないけど、きっと涼太は涼太なりに女の子を守ろうとしたんだよな。



『涼太、こっちおいで』

「…」



俺が声をかければ、明らかに不機嫌な態度でムスッと俺の所へ来た



『お友達のこと叩いちゃったんだって?』

「りょたわるくないもん」

『うん、そうだな。女の子のこと守ろうとしたんだよな』

「だって…」

『でも叩いたら駄目だよ、涼太も叩かれたら嫌だろ?』

「うん…」

『よし、分かってるならいいんだよ。俺と一緒に謝りに行くか』




涼太の手を引いて、近くにいたその男の子の親子の元へ向かう




『うちの涼太がすみません、叩いちゃったみたいで…涼太もごめんなさいするぞ』

「ごめんなさい…」




俺が頭を下げれば、隣で一緒に謝っている涼太




「あ、全然大丈夫です!お気になさらないでください。原因はうちの子にあるので…」

『すみません…』

「ほら、あなたもごめんなさいするのよ」

「涼太くん、ごめんなさい…」




相手の男の子は、お母さんに言われて涼太に謝っている。
涼太もそれに対して笑顔で許し、すっかり2人は仲直りできたらしい

早速一緒に遊びだした2人を横目に、相手のお母さんと俺で2人で立ち話をする



「涼太くんいい子ですね」

『いえ、そんなことないです』

「女の子の事を守るためにしてくれた行動だって」

『手が出てしまいましたが…。
今後無いように言っておきます』

「いいのよ笑
子供には子供の世界があるのかしらね。うちの子あの女の子が好きだったみたい。笑」

『そうだったんですか?』

「好きな子には意地悪したくなるってやつなのかしらね…笑 困っちゃうわ」




涼太も男になったんだな


涼太は涼太らしく、これからもたくましく成長してほしい


きっと将来はモテるよ。笑

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おしお - リクエストします!出張中に隼君達がきてお手伝いをしに来て涼太君と遊ぶんだけどふざけすぎて散らかしちゃって逆に大変になるっていうお話が見たいです! (2020年6月13日 17時) (レス) id: 9ab6e33145 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - おしおさん» コメントありがとうございます、!本当に嬉しいですそのお言葉を糧に頑張ります〜!泣 (2020年5月24日 0時) (レス) id: eef90e60b7 (このIDを非表示/違反報告)
おしお - めっちゃ面白いです!とっても続きが楽しみです!応援してます! (2020年5月18日 22時) (レス) id: 9ab6e33145 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちご | 作成日時:2020年4月30日 11時

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