だから記憶喪失なんですって【名探偵コナン】 (ページ4)

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第三話ページ4

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それから私はいくつか質問されたのを答えた。

それに1つわかったことがあるんだ。

トリップ前だと飲酒運転したトラックにひかれたんだけど、こっちの世界じゃ故意的にひかれたらしくて、今犯人捜索中なんだって。

あれ、私恨みでも買っちゃったかな？なんて呑気なこと考えてるけどさ。

…ぶっちゃけ本当まじで危ないよね。

事件性があるからと言われ、犯人の顔を見たかとか聞かれてたってわけ。

もちろん私は記憶喪失設定ですから何一つ答えなかったんだけどね。

まあでも実際本当に知らないし。嘘ついてないからね？

「…とりあえずわかりました。記憶が戻るまではこちらの病院に？」

『あーいや…仕事も新しく始めるみたいだしそんな支障ないと思うので普通に家で過ごします』

「でも今日一日は安静にしていてくださいね？」

看護師さんから釘を刺された。

ケガの具合も思ったよりも大丈夫らしく明日の退院には支障はないらしい。いやどこぞのゴリラかよ。

「それでは我々はこれで失礼します。何かあったらご連絡を」

『はい。お疲れ様でした』

こうして看護師さんや目暮警部達は病室から出ていった。

一人になってようやく息ができたような感覚がする。大げさなんて言うんじゃないよ。

これでも結構不安なんだからね？…てか原作とこまで進んでるんだろ。

私は原作を細かく覚えているわけではないから次はあれだこれだ、とか分かるわけじゃないけど…。ていうか、何か記憶があんまりない。

ほら、松田さんに会いたいじゃん？

それであわよくば助けたいよね。大丈夫、もう一つの爆弾がどこにしかけてあるかおばちゃんわかってるから。

そうそう、ここだけなんだよ。はっきりと覚えているのは。

『ふむ、やっぱりこっちの世界に来た影響で大方のことは忘れているなこりゃ』

おっといかんいかん、口に出してしまった。

いや危ないじゃん？だってここの世界じゃ盗聴器とか当たり前みたいなことになってるから。

…本当にコナンの世界に来てしまったのかぁ。

お父さんもお母さんも…友達も同僚も上司も、何もかも失ったってわけだ。

さすがにもう三十路だし泣いたりはしないよ？だけどほら、やっぱり寂しいじゃん？

今この世界で私は独りぼっちなんだ

あー…これは辛いな。

私シリアス向いてないからとりあえず寝よう、そうしよう。

そして思った以上に疲れていたのか目が覚めた時には次の日の朝だった。

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