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百五十四時限目 ページ16

私はさすがに渚に背負ってもらうわけにもいかないので、肩を貸してもらった。
「ガスでダウンする前に、渚君が潰れるって」とカルマ。
どうしてくれようかしら。

皆の前に立って堂々と挑発したカルマに、烏間先生が「よせ、無謀…」と声を出すが、殺せんせーからストップがかかる。

「…アゴが引けている」

…そう、今までのあいつなら余裕をひけらかしてアゴを突き出し、相手を見下していたけど、今は違う。
口の悪いムカつく赤髪野郎な件については変わらないけど、目は真っ直ぐ油断なく、正面から相手を見据えている。

おじさんぬは、「いいだろう、試してやるぬ」と上着を脱いだ。

戦闘開始だ。

カルマは再びおじさんぬに向けて観葉植物で華麗なスイングをしたが、ガシッと止められた。

メキメキと茎を握りつぶす。

「柔い。もっと良い武器を探すべきだぬ」
「必要ないね」

手元に残った葉を投げ、素手に変える。

頭蓋骨を握りつぶすほどの握力。
おじさんぬはカルマの頭を握りつぶそうと手を伸ばすけど、その手を全て避ける、捌く。

「すごい…」
「烏間先生の防御テクニック、ですねぇ」

あの動きは、動体視力がいいからできることだ。
でも、攻めこんだら捕まる事も、いくらあいつでも分かるようで、避けてばかりだ。

すると、おじさんぬの攻めが急に止まった。

「…どうした?攻撃しなくては永久にここを出られぬぞ」
「どうかなー、あんたを引きつけるだけ引きつけといて、そのスキに皆がちょっとずつ抜けるってのもアリかと思って」

「…」

おじさんぬの眉間にシワがよる。

「…安心しなよ、そんなコスい事は無しだ。今度は俺から行くからさ。
あんたに合わせて正々堂々、素手のタイマンで決着つけるよ」

指の関節をボキボキと鳴らし、身構える。
様になっててムカつく。

「良い顔だぬ、少年戦士よ。おまえとならやれそうぬ。暗殺稼業では味わえないフェアな闘いが」

カルマはおじさんぬに向かって駆け出し、蹴る。
が、おじさんぬの右手によって防がれてしまう。
他にも攻め込むが、同様に避けられる。
だが、その隙におじさんぬのスネに強烈な蹴りを入れた。

流石にスネは効いたようで、カルマに背を向けて蹴られた場所を押さえた。

チャンスだとばかりに、おじさんぬに向かって走り出す。

だが次の瞬間、カルマは得体の知れない煙に包まれ、見えなくなった。

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藤凛ゆきな(プロフ) - こんにちは!シリーズ1から読ませて頂きました。とても面白かったので更新、頑張ってください!!応援してます! (2022年4月16日 14時) (レス) id: 01a5a3bde5 (このIDを非表示/違反報告)
ただのKY。 - 面白いです!更新頑張ってください!! (2020年8月20日 17時) (レス) id: 9a9c53dd8d (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - 更新待ってます!! (2020年4月3日 19時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - ミライアルさん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年3月21日 7時) (レス) id: 01f2b963c9 (このIDを非表示/違反報告)
ミライアル(プロフ) - 暗殺教室大好きなのでwとても面白く読ませていただいてます!更新頑張ってください!応援してます! (2019年3月20日 22時) (レス) id: 64d347fdec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:グミ | 作成日時:2019年1月30日 6時

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