白依存症【五条悟】

#15 ページ16

ダメだダメだ、話が脱線してる。

『…で、ルールとはなんだ？どうすんだ』

「そうだなぁ、お互いに通ずるルールがいいよね。Aだけのルールとか、僕だけのルールを決めてもアレだし。

んー、[異性と話さない]とか？これならアリじゃない？」

『ナシ』

「即答じゃん」

いや、普通に考えて私はともかくお前はダメだろ。

『仕事柄お前はそれは不可能だろ。硝子とか野薔薇とか、会話しないとお前の仕事は成り立たない』

「ちぇー」

悟は不服そうに唇をとんがらせた。
その歳でそれはないだろ。可愛くないからな。

「じゃあAだけに有効ってことで」

『オイ』

冒頭の会話はどこいった。

「じゃあ次…ペナルティだね。どうしよっかな〜」

ウキウキと「これとかどう？」とどこから出したのか手錠だかなんだかを私に見せてくる悟に、私はなんだか馬鹿らしく思えてきた。

『全部却下』

「釣れないなぁ」

あんまりものが多いと部屋が散らかる。

とそこら辺に散らばった玩具を投げてキャッチする。

「えーっ、じゃあ物は使わない方がいい？」

『なるべくな』



「＿＿＿＿＿＿＿じゃあさ、」

『あ？』

背中に重みが乗っかって、腰に手が回される。
首元に奴の吐息がかかって、少しくすぐったい。

『ちょ、なんだいきなり。抱きついてくるな』

「こんなのはどう？」

『は…？』




＿＿＿＿＿＿＿痛。


途端首筋に、痛みが走った。

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