【twst】ただ推しのSSRが当たっただけなのに！！！

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A
「…1、…2、…っ…3」



バルガス
「声が小さい！腹から声を出せ！」



A
「4!!!…、…っ5!!!、…6!!!」



ヒィィ…



腹筋30回。
先生に「声が小さい」と言われる。

腕立て伏せ40回。
膝が曲がってない！ 下まで付いていない！と言われる。


スクワット20回。
途中で体制を崩し、最初からと言われる。



A
「はぁ…はぁ…やっと終わった…」



私は力なく倒れた。



バルガス
「ナイス筋肉！ 俺は他のもやし共を見てくる。飛行術に精を出せよ」



先生はそう言うと、他の生徒の所に行った。



ま、マジで、無理…もう動けん



澄み渡った青い空が目に映る。

火照った体を冷ますように、
涼しい風が吹いてきた。

私は気持ち良さに目を閉じた。
暗い視界の中でサァァと草の音が聞こえてくる。



これ明日、確実に筋肉痛になるわ…
とほほ…



そう思っていると、
私の名前を呼ぶ声が聞こえきた。



デュース
「A、終わったか？」



目を開ける。
青空の下でデュースが顔を覗かせていた。



A
「…終わった」



次は、灰色の動物が顔を覗かせてきた。



グリム
「相変わらず体力がない奴なんだゾ」



体力がないというコンプレックスを言われ、私は愚痴る。



A
「だってさぁ、私がやる必要ある？
魔法も使えないんだよ」



私は魔法が使えない言い訳に、
できない理由を作った。



A
「一生懸命やったって意味無いじゃん。どうせ私は飛べないんだから」



エース
「じゃ乗せてやるよ」



エースが私の顔を覗く。



デュース
「僕もだ。だから頑張れよ、監督生殿」



2人はそう言うと、手を差し出てきた。



A
「エース…デュース…」



私は手を伸ばして、2人の手を取る。
ゆっくりと起き上がると、背中に圧を感じた。



グリム
「子分のお世話は親分の仕事なんだゾ」



圧の正体は、グリムが背中を押してくれている力だった。



A
「…グリム」



もう動けないと思っていた体が、
2人と1匹のおかげで立ち上がる事が出来た。



エース
「で、誰と乗るの？ 俺？デュース？いつも通りグリム？」



私の答えは既に決まっていた。



A
「全員で(即答)」

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