【twst】ただ推しのSSRが当たっただけなのに！！！

2-4 (1限目) ページ26

移動した先は教室だった。
先程いた教室とほとんど変わりない。

教卓にはトレイン先生が立っている。
その教卓の上には、トレイン先生の使い魔、
ルチウスがいた。



あ、本物のトレイン先生だ
それに猫(ヌコ)もいる



先生とヌコをガン見しながら私は席に座った。
周りの生徒達が座り終わると、ゴーンゴーンと鐘が鳴る。



トレイン
「これから授業を始める」



ルチウス
「オ"ァァァァァ」



私は本物の推し達に囲まれて、
勉強をするのかと思うと、心が踊った。



やべぇ…推しと勉強とか天国過ぎんか!?



ルチウス
「オ"ァァァァァ」



私は右隣にいるデュースを見る。
デュースの横顔が目に映った。

予想通り…いや、予想以上に顔面国宝だ。

透る白肌、長いまつ毛、青緑の綺麗な瞳、
目鼻立ちの美しい横顔に目が奪われる。



デュース
「ふむふむ…語呂合わせでいこう」



デュースは真面目に先生の話を聞いている。



ルチウス
「オ"ァァァァァ」



デュースって本当にかっこいいな…さすが推し



一生懸命な推しの顔を見ていると、目が私の方に動く。

私は驚いて顔を背けた。



危っねぇー！ キュン死する所だった



ルチウス
「オ"ァァァァァ」



デュース
「じっと見られるとやりずらいから、やめてくれないか」



A
「可愛…じゃなくて、ごめん」



私がそう言うと、デュースは再び前を向く。



ルチウス
「オ"ァァァァァ」



見過ぎたわ……反省反省

って、ルチウスうるさいな！
さっきからオ"アオ"アと！



ゲーム内の授業でよく推し達が「猫うるさい」と言っていた事を思い出す。

実際に授業を受けると、本当にうるさい。

トレイン先生の一文一文にルチウスが毎回オ"アオ"ア鳴くのだ。


そりゃ、真面目な推し達からしたら嫌なんだろうなぁ



ま、結局の所、猫は可愛いので許す。
ルチウスも可愛いので許す。

可愛いは正義だ。以上。



グリム
｢相変わらず眠いんだゾ｣



うちの猫もどきが呟く。
耳が垂れ、目は半開き、全体的に気力が感じられない。

明らかに退屈そうだ。
そんな可愛い姿を見ていたら、グリムが大あくびをする。

グリムのあくびが移ったのか、私の口が縦に広がる。



A
｢……ふぁ｣



突然、誰かに左頬を指で押された。



？
｢Aサン、トレイン先生に怒られちゃうよ｣



誰や？と思いながら押された方に顔を向ける。

そこには女の子と間違えそうになるくらいの美男子が座っていた。

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