リトル・ヒアー III (ページ12)

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Sota side

＂特別＂と＂好き＂は同じ？

なんて、そんな質問をAからされたのは初めてで。

一瞬びっくりしたけど、頭の後ろから聞こえるいたって真剣なトーンに

ああ、ついにこの子も
自分の気持ちに気づいたのかなって。

なんとなく、なんとなくだけどそう思った。

『全ての競技が終了しました、結果発表を始めます』

放送委員のアナウンスで始まった結果発表に、自然とHR順に集まるみんな。

これとLHRが終わったら、恒例のあの時間だもんね

みんな結果発表なんてそっちのけでそわそわしてる。

いつの間にか後ろに並んでた湧をちらっと見れば、もちろん落ち着かない表情で何回も深呼吸してて

もう、頑張るんでしょ！しっかりしてよ！って。

落ち着かない雰囲気に惑わされて、自分まで何も頭に入ってこなくなって

気づけば結果発表も聞きながしてて、ふっかがいるって思ったらLHRに変わってた。

深澤｢おーおーお前らそわそわすんのはよく分かるけど話だけはちゃんと聞けよー。

これ終わったら思う存分アオハルしていーから｣

黒田｢なんかふっかがアオハルって言うとおじさんくさーい！！｣

深澤｢黒田、お前のハチマキ俺が貰ってやろーか？｣

黒田｢すみませんでした、遠慮します。｣

黒ちゃんとふっかのやり取りに笑ってれば、いつもみたいに始まるLHRだけど

場所が外なだけに新鮮で、退屈なこの時間もなんだか楽しい。

この後の係のやつはちゃんと仕事してけよー、明日も普通に学校だよー、気をつけて帰れよー。
…あとなんか言ってたっけ？？

まあいいや、多分わかんなくてもあじとかが教えてくれるし。

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深澤｢よし、挨拶するぞー、｣

『さようならー！』

深澤｢はいさようならー｣

ふっかの言葉が合図、とでも言うように

自分の列からみんな散りはじめて

ついに、ついに来たこの時間に

なんだかおれの方がきんちょうしてきた。

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