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祐基「それは、どういう…?」
A「祐基くんも私のこと
可愛いとか思うのかなって…。」
どうしてもAちゃんの言葉の意味が分からなくて
必死に頭を働かせて理解しようとしていると
A「メガネ…、」
祐基「え、?」
A「私、ほんとは目悪くないから
メガネかける必要なんてないし、
スカートも短い方が好きだし、
髪の毛巻いたりメイクしたりしたいの…。」
男性恐怖症だと告白してくれた日と同じ、
ぎゅっと手を強く握って話を始めたAちゃん。
A「今の私が、ほんとの自分なの…。」
祐基「え、じゃあなんで、」
A「その…気持ち悪くなっちゃうから…。」
Aちゃんが言うには中学の頃、
大して中身を知ることもせずに見た目だけで
Aちゃんと付き合いたいって人が多かったらしい。
それが男性恐怖症のAちゃんにとっては苦痛でしかなくて。
しかもそのせいで女友達に嫌われちゃって、
どんどん自分の顔が嫌いになっちゃったんだって。
祐基「ごめん…。」
俺はその話を聞いて心臓がえぐられたように痛かった。
だって俺もAちゃんを見た目から好きになった一人だし
しかも何も知らずに可愛いだなんて口走って。
A「なんで、祐基くんが謝るの…?」
祐基「Aちゃんのこと守るって言った俺が
Aちゃんに嫌な思いさせちゃった…。」
俺のその言葉に
必死に首を横に振るAちゃん。
A「祐基くんといる時はすごく安心するの。
可愛いって言われた時も、
一瞬昔のこと思い出しちゃったけど、
それでも不思議と嫌じゃなくて。」
祐基「ほんと、?」
A「うん。だから祐基くんが責任を感じる必要は全くないの。」
祐基「そっか。」
Aちゃんの言葉はすごい。
さっきまで俺の心を支配していた痛みも
Aちゃんの言葉一つで消えちゃうんだもん。
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ゆいな(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2018年11月11日 18時) (レス) id: fc179f1fdf (このIDを非表示/違反報告)
ひなた - 続き、楽しみにしてます!頑張って下さい!これからも、応援してます!! (2017年11月26日 2時) (レス) id: 37009b37c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ありんこ | 作成日時:2017年11月17日 14時