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No side
快晴の日の午後、ラボの解剖室では、久部が険しい顔をして佇んでいた
室長が作ってくれた解剖予定表を見ながら、
しばらく顎に手を添えて悩むそぶり
「どうしたの？」
三澄の助け舟に、ようやく視線を上げて、
「あの、昨日来ていた北瀬さん･･･って方ですけど、」
指した指の先は、予定表の"木林･北瀬"という葬儀社社員の枠
「ああ、北瀬ちゃん？
どうかしたの？」
東海林がポッキー片手に予定表を奪う
「いや、その･･･「あれ？惚れちゃった？」･･･ち、違いますよ！」
焦る久部をケラケラ笑う彼女の代わりに、三澄が答える
「半年くらい前にね、ウチに出入りする用になった子だよ
たしか、キミと歳は近いはずだけど、詳しいことは分からない
･･･中堂さんが、なんでか詳しいみたいだけど？」
視線に気づいた中堂は、
「何故俺に振るんだ」
「「「･･････」」」
3人の神妙な面持ちに、ため息をついた
「あれだ、･･･前の職場で俺の解剖助手をしていたんだ
医者を目指していたらしいが･･･
お前と同じだよ」
苦い顔
「どうして葬儀社に入ったのかは？」
だが先を促す三澄
「･･････さあな、そこまで俺は知らん･･･」
明らかに目が泳いでいる
中堂は、もういいだろう、と椅子から立ち上がり、コートを着こみ休憩室へ入っていく
「なーんか、怪しい」
「でもあの二人、仲良いよねー」
「北瀬ちゃんと木林さん？」
「そうそう、なんか、高校の先輩後輩なんだって？」
「そうなんだ、
なんか、いい関係だね」
研究室には
更に謎の深まった久部と
話のネタを手に入れた助手2人が残っていた
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作者名：抹茶金時 | 作成日時：2018年2月3日 12時
