悟り魔*芥川龍之介 ページ30
「あーあーあーあー、またやっちゃったね芥川くん。」
「黙れ、ろくに人も殺せないくせに調子に乗るな」
別に調子になんて乗ってないのだが...なんて、今の彼の状態で云える訳もない。
自分から話を振っても曖昧な返事しか返ってこない。
というか、黙れと云われる始末だ。
自分も自分で、何故こんななにもかも黒い男を好きなってしまったのかが分からない。けれどこんな男を嫌いにはなれないみたいだ。
「何をしている、速く歩け」
「分かってるよ...つか私、君の上司なんだけど?」
「上司..とはなんだ?」
コイツは世間の言葉を知らなさすぎる。
ましてや単語すら分からないなんて、どうかしてる。けどこの人の生き方を知ればそれすらも納得してしまうのだ。
私は幹部のくせに、人を殺められない。
何故幹部なのかを疑う程だ。あの人も
私を幹部にするなんて、意味が分からない
あぁ..疲れた。
「...なんだ、疲れたのか。モヤシの上にぺらぺらだな」
「ぜっっったいお前には言われたくなかった!!!」
「僕のことが好きなくせに、随分生意気な口をきくんだな。」
耳を疑った。
ピタッと動きが止まったのを境目に、ぐいっと腕を引かれる。
瞬時に腰に手を回され、ゴツンと額が合わされた。
「いっつ...」
「どうだ、僕からこうされるのは。」
「うざい、うざいうざいうざい、!!!」
柔らかな風によって髪が靡いた。
その髪を引っ張って自身の唇を押し付ける。
何が起きたか理解出来てない様子の私はコイツのされるがままであった。
息の続かない私を見て満足気に笑う彼に対抗も出来ず、暫く経てばへなへなと座り込んでしまった。
「これだけで済ます訳がないだろう、はやく立て」
ぐいっとまた腕を引かれて強引に立たされる。どうやら彼の理性を煽ってしまったようだ。
面倒なのはいつものこと...だが、今回はとても厄介そうだ。
...あれ、そういえばコイツって私のこと好きなんかな?
肝心なことも忘れて、私は芥川くんの思い通りになってしまった。
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Aliceさん、文豪さんからのリクエストでした。ありがとうございました〜!
めっちゃ久しぶりの更新...。
2期見ましたーー、太宰さんかっこいい( ^ω^ 三 ^ω^ )ヒュンヒュン
これって激甘になってますかね...。まぁいいや∩(´;ヮ;`)∩ンヒィィィィィ
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マシュマロ君 - よし、好きだ(?) (12月7日 22時) (レス) @page5 id: dadbcbff17 (このIDを非表示/違反報告)
夜乃 - 好きです(突然の告白 (10月23日 22時) (レス) @page32 id: 22ab75ff6b (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - 乱歩ちゃんが可愛すぎる。。。 (2023年3月14日 22時) (レス) @page8 id: a35ce8017e (このIDを非表示/違反報告)
雨色の水滴 - 乱歩さん……イイネ (2023年1月22日 10時) (レス) @page3 id: a4e9a44c2e (このIDを非表示/違反報告)
neko - 乱歩さん、これは一体? (2020年8月20日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
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