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子狐と鬼の合戦開幕。 ページ44

「妲己姐さん!こんな狸親父と仕事バカの鬼を変化であっと言わせて下さい!!」

勢いよく店から出てきたAに檎は「わ〜〜アホ〜…」と消えいりそうな声で叫び、

ミキも知らないフリをしたくてたまらなかった。


「貴女がどうしてここにいるんですか」

「今日は休みだから白澤様のツケを預かって代わりに払いに来たんです」

やはりこの場にいるAに疑問を抱いており、

白澤絡みと聞けばやはりいい顔はしない。

しかし、そんな鬼灯に対してAは止まらない。


「仕事ばっかりすればいいんですよ。

鬼灯様のバーーーカ!!」

「もっと語彙力のある言葉選びが出来ないんですか。

大体、私に何か怒っているのならキチンと言いなさい。

言わずに察しろなんてとんだ怠慢ですよ」

鬼灯からの正論にAは痛い所をつかれ、一瞬ひるみそうになるが

以前自分で言った事に少しも思い当たる事がないのかという気持ちもあった。

怠慢とは分かっているが少しでもいいから思い出そうとして欲しい。


「少しくらい考えて下さいよ!

怠慢だろうがなんだろうが引きませんからね」


今回鬼灯の威圧にも負けじと睨み合うA。

そんな2人にお香はオロオロとし、

御前はAの姿に衆合地獄で有名な白澤の所の子狐であると思い出した。


「白澤と補佐官は仲が悪いと噂があったが、

そこの娘とも仲が悪いのか」

御前の勘違いにこれ幸いと思い、

「ま、まあ……」と檎は相槌を打つ。


狐と狸の争いの時から遭遇し、近くで言い合いを眺めていた八寒地獄の鬼の春一は

「ここでも合戦始まったなぁ」

と一人呑気そうにしていた。


「こちとら家族が散々カモられてるせいで小さい頃から衆合地獄とは馴染みなんですよ!

この化け比べ勝負の運営、関わらせてもらいます」



「自分で身内の事カモって言っちまったな」



Aの態度に鬼灯も呆れ、「わかりました」と溜息と共に言葉を吐いた。

「どこのカモだか豚だか知りませんけど、好きになさい。

一体どういう教育されてるんですか」

「あ!うちのカモをバカにしましたね!」

「カモられているのに延々大金を落とし続けるのをバカと言わず何て言うんですか。阿呆ですか」

「軽忽だの頓馬だのあるじゃないですか」

「ほう。そんな言葉が出るならもう少し語彙力を持って私に喧嘩を売りなさい」


最早何の言い合いなのか路線が外れていき、

散々な言われようだがあながち間違えではない白澤に檎は不憫に思った。

子狐と衆合合戦。→←子狐、巻き込まれます。



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(プロフ) - とーとばっくさん» 読んでいただき、ありがとうございます。自分のペースで更新頑張りたいと思います。 (2020年7月20日 15時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
とーとばっく - とても面白かったです!これからも無理のない程度に更新頑張ってください!応援してます! (2020年7月20日 6時) (レス) id: 10c7904400 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2020年7月2日 3時

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