子狐取材をされました。前篇 ページ7
「さ、どうぞ〜」
白澤に臨時休業と札をかけられた店の中に通された雑誌の記者である猫又の小判はヘラヘラと案内された席へと座る。
「いやー、そちらのお嬢さんの取材をさせてほしいなんてお願いしてすいませんにゃ〜」
「いいよいいよ〜。うちのこんちゃんは可愛いからね〜。仕方ないよ」
この親バカが…と小判は心の中で思いながら桃太郎が出したお茶をすすった。
「で、お嬢さんはどちらに？」
「ちょっと呼んできますね」
と桃太郎は部屋にAを呼びに行く。
その間店内を見渡す小判はしめしめと思った。
あの遊び人で有名な神獣白澤の所に突如現れた女の子。
一時は隠し子なんて噂もあったが、実際は拾い子だと噂は落ち着きつつある。
本当の所はどうなのか根掘り葉掘り聞き出してや…
突然ガブッと尻尾に鋭い痛みが走り、
「ぎにゃああああああああああ！！！」
と叫んで飛び上がった。
「コラ！A！！」
桃太郎はAの口から尻尾を離させ、「本当すいません！」と謝る。
「Aも謝りなさい！」
「ふよふよして気になって噛んでごめんさい」
ペコッと頭を下げるAに小判は「本能に忠実で利口なお嬢さんだにゃ〜」と口の端の血を流しながら笑うが
内心、このクソガキぃぃいいいぃいいい！！と叫んでいた。
「じゃあ取材を始めるますにゃ」
気を取り直し、皆席について取材が始まる。
「お名前を教えてくださいにゃ」
「Aです」
「好きな遊びはなんですにゃ」
「お絵かきと兎さんと追いかけっこです」
小判はふむふむとノートにメモしていく。
「じゃあここで一旦写真を撮りますにゃ」
パシャリと１枚撮った小判が確認していると…
「Aさんは斜め４５度のアングルで撮った方がいいですよ」
背後から耳元へ聞こえてくるバリトンボイスに小判は吐血して拒否反応を示した。
「お、おおおおお前ええええ」
「ちょっと研究の為の薬草を分けてもらいに来たんですが何やら面白そうなことをしていたので」
さりげなく一緒に座る鬼灯に小判は厄介なのが現れたと睨みつける。
鬼灯はAの姿を一瞥する。
「今日はやけにおめかししてますね。取材ですか」
「そんな所でして…へへ」
と小判は冷やせを垂らしながら答える。
「まあ、Aさんなら取材が来るのが当たり前でしょうね。くそ、着物持ってくればよかった」
ボソリと呟く鬼灯にこいつも親バカかよと小判は心の中で舌打ちをした。
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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (
レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - いえいえ、、！鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい！気長に待ってます！ (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀｀) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、！！これからも更新楽しみにしてます〜！！ (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2018年3月7日 0時
