子狐、成長しました。 ページ18
山の中で拾われた小さな小さな子狐は
「今日の配達の用意したよ」
年頃の女の子まで成長しました。
「ありがとう。あ、そうだ。後で鬼灯さんが来るみたいだよ」
「また何か研究用の薬草取りに来るの?」
「そっ。このメモに書いてあるやつ用意しといてほしいんだ」
「わかった」
毎日遊んで過ごしていたAも今ではお店の手伝いをしている。
桃太郎からメモを受け取ったAはそこに書かれている薬草の準備を始めた時、ガラリと店の戸が開いた。
「薬草もらいにきました」
戸を開けたのは鬼灯だった。思ったより早かった到着に桃太郎は驚く。
「思ったより早かったですね。今Aが用意してますんで少し待ってください」
「わかりました。…ところであの白豚は」
「いつもの二日酔いです」
「まったく、年頃の娘がいるというのに教育に悪い」
「Aも慣れっこですよ。むしろ反面教師にしてちゃんと育ってます」
桃太郎が鬼灯にお茶を差し出した時、丁度薬草を揃えたAが戻ってきた。
「鬼灯様こんにちは」
「こんにちは。体調はどうですか」
「調子いいですよ。体が大きくなってから調子崩すことはなくなりました」
Aが年頃まで成長する少し前まで、妖力の影響で体調不良で1日寝込むことが何度かあったのだ。
「白澤様曰く、今までで一番妖力が安定しているからこれ以上成長することはないだろうって」
「体調がいいなら良かったです」
「薬草、これで大丈夫ですか?」
Aに薬草を差し出され、全て確認した鬼灯は「大丈夫です。ありがとうございます」と薬草を受け取り、懐に入れた。
「はぁ〜やっと二日酔いが良くなった」
「まったく、あんだけしんどい思いしてるのによく毎日毎日呑めますね」
「女の子が僕を待ってるからね〜」
桃太郎が晩御飯の準備を始めようとすると、後ろから「今日は何作るの?」とAが顔を出す。
「今日は魚の煮付けだよ」
「お味噌汁は厚揚げ豆腐がいい」
「はいはい」
桃太郎とAが晩御飯の話をしている所へ白澤が「こんちゃん、ちょっとおいで」と呼んだ。
「何?」
呼ばれたAが白澤の近くの椅子に座った所で話を切り出した。
「2ヵ月後の薬剤師の試験、受けてみない?」
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成長したお話が書きたかったので大きくしました。
番外編として幼少期のお話は今後も出すと思います。
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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時:2018年3月7日 0時