孤爪姉のトリセツ【黒尾鉄郎】 (ページ2)

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トリセツ一ページ2

黒尾side

A「あれー」
「どーしたA」

今俺らは宮城にいる。因縁の相手、烏野高校と練習試合をしに来たのだ。

問題児のAちゃんはこうして手を繫いでいるため、今日は迷子になることはなかった。

なのにコイツは名探偵のコ○ン君みたいな声をあげる。一体何だってんだ。

A「そういえば研磨は？」

「「「………」」」

うぉぉ…

「今度は弟が行方不明…」

夜久「姉がこうして手中にあると今度は弟が消えるのかぁ…」

山本「何なんだよ孤爪姉弟ィ！！」

全員で盛大なため息をついた。
俺が行くっきゃねーな…

「俺行ってくるわ」

夜久「じゃあ、見つけたら連絡な黒尾」

「おう。海、あと頼むわ」

海「はいよ。Aこっちおいで」

A「ん」

Aは俺から離れて海と手を繋いだ。
海のお父さん感がヤベェ。

「そんじゃな」

研磨のスマホに連絡。

…アイツ、こんなとこにいんのかよ。

研磨の位置を確認し、小走りする。

繫いでいた右手をポケットに入れた。Aの手はいつもあったかいんだよなー、とか思って。

でもポケットん中じゃ冷めてくるわけで、

「…早く戻ろ」

…右手がちょっと寂しい。