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「何が…何があったんや！！これ何や…
早く止めよう！！あいつら…妖怪やで！！」
転校生の言いたいことは分かるが、そんなことを言ってる場合ではないだろう。
妖怪共を引き連れてきたのは、この男。
間違いなくこの男は今は敵である。
身内が敵になることが辛いのはわかる、信じたくないのもわかる。
だが、今そんな時間はあるのか？転校生よ。
「
使えば使うほど妖力が増す武器を渡してある。
………私の作だ」
「なっ！？
なんで陰陽師のくせに妖に力を貸してるんや！？
目を醒ませ……秋房義兄ちゃんー！！！」
転校生は、式神と自身の体を融合させた武器の銃口を向けるものの、一瞬で背後を取られ、刃を首元に突きつけられた。
「隙だらけだ」
「言言」
「む…」
殺される寸前、転校生を救ったのは私も見た事のある技だった。
「出しすぎだ。
"力"を分散してたらこいつには勝てんぞ」
「竜二兄ちゃん」
「ふう。やっかいな奴が敵に回ったもんだぜ」
現れたのは、やはりあの時の黒髪陰陽師。
転校生の兄だ。
いざとなれば手助けに出る覚悟はある。
京妖怪に間違えられて攻撃されかねないため、そういう事態にならないことを願ってはいるが。
「チッ……
夜明けまでもちこたえそうもないぞ27代目…」
27代目………
花開院はもうそんなにも代を継いでいたのか。
私の知るあの秀元は13代目。
軽く10代飛んでいる。
そんなことを考えていれば、秋房という陰陽師と黒髪の陰陽師の戦闘が始まり、転校生はそこから離脱することになった。
「………」
私は、転校生のことは追わずに静かに目を閉じた。
─────感じる。
もう、来ている。あの者が。
この私と、我が妹を喰らおうとした、あの妖怪が。
「羽衣狐……」
見聞色の覇気で、嫌になるほどその存在を強く感じる。
しかしそうしていると、どうにも秋房という者の気配に違和感を感じる。
さっきも人と妖怪の気配が不気味だと思ったが、やはり、あの者からは"秋房"という人間だけではない全く別の個体の妖気がする。
「まさか、何者かがあの者の体を乗っ取っているのか？」
そんなことが出来る妖怪が、いるのか？
意のままに操るという意味でなら、いるだろう。
そういう妖術を持つものが。
だがあれは文字通り、"乗っ取っている"
「…何にせよ、見るに耐えん穢らしい力であることは間違いない」
己の力では戦えぬ、臆病者の力だ。
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棘くん(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！ (2021年5月30日 16時) (
レス) id: 187c3c8143 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます！！早速読ませてもらいました！次も楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2021年5月30日 12時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様。応援ありがとうございます！これからもよろしくお願いします笑 (2021年5月30日 11時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます！これからどんな風に話が進むのか楽しみです！頑張ってください！！ (2021年5月22日 18時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - ▼とある黒兎さん» 更新をお待ちいただきありがとうございます！ゆっくりですがちゃんと更新しますので、これからもご愛読くださいませ。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2020年11月12日 18時
