営 業 開 始〜Meeting place〜《 3 》

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隼、

この電話に出るべきか、出ないべきか、


そんな風に考えながら、体は素直で、

知らないうちに携帯を耳にあててた


もう、これが答えだ

悩む必要なんてこれっぽっちもありやしない



　『…もし、もし？』


隼『A⁉、ねぇ、今どこにいる⁉』




聞こえたのは、慌てた様子の、

大好きでたまらない人の大好きな声


私は何を怖がってたんだろう


迷惑？、困る､、？


そんなのただの言い訳にすぎなくて、

勇気がない私への言い訳。


この人が、

隼が、

そんな風な人じゃないって私が誰よりも知っていたはずなのに




　『…家にいるよ、カフェにいる。』


隼『あ、マジで⁉』


　『…隼は、どこにいる？』


隼『え⁉、今、○○駅に着いたところ』




…その駅は、私の家の最寄り駅。


もう、当たって砕けてしまえば良い

その覚悟は、隼を好きになった時からずっとできてた




　『隼、そこにいて』


隼『ん、え⁉』


　『絶対に動かないでね。』




え、なん､、って隼は喋ってる途中だったけど、

容赦なく電話を切って、

店を飛び出して、駆けだす。


手を繋いでる人達、キラキラと輝く木々、

それらを追い越して、すれ違って

ただ、必死に走った。



ねぇ、隼、逢いたい。

隼はどんな顔するかな


エプロン姿で、半泣きでお化粧も落ちかけてしまいながら、

必死に走ってきた私を見て、

どんな顔をするのかな


…笑ってくれるかな

じゃあ、私はそれでいい

隼は笑顔が一番似合うと思うんだ


そして、私も傍で笑っていたいって。

そんな風に思ってしまった。

もう、どうしようもないや



今なら、なんだって出来そうな気がする

どうしようもなく好きで

なんだか悲しくって

なんだか寂しくって

でも元気が出て

楽しいって、幸せだって


こんな風に思わせてくれるのは


全部全部、


隼だよ。

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