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アランアトラクト ページ23

「「ごちそうさま」」

例にもれず、同時に食べ終わった私とアラン。

「同じタイミングだぁっ!!」

マノンちゃんが口を大きく開けて驚きの表情を作る。

「なんかわからないけど、いつも同時に食べ終わるんだよね」

「Aと俺は似てきているんだな」

アランが熱い眼差しを向ける。熱すぎて焦げそう。
さっき、あんまり見つめられると困るって言わなかったっけ……。

結局私はアランの眼差しに耐えられず、皿洗いを理由に台所へ急いだ。

そのときに見たアランの表情は、「理解不能」を表していた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

アランって、変なところで鈍感なんだよねぇ。
いつもはエスパーかと思うくらいよく察してくれるけど、恋愛が絡むとダメなのかな。
まったく、憎いなぁ。そういうのズルいよ。主人公補正、とかいうやつかな。

皿を洗う手がゆっくりになって、考えに没頭する。
アランのことを考えると、いつもそれ以外何もできなくなっちゃうんだよね。

「A、俺も何か手伝おうか?」

「アラン!?」

水道を止めることも忘れ、振り向くと意中の彼が台所の前に立っていた。

「わ、私は大丈夫ですから。アランはマノンちゃんと喋っててくださいよ」

顔が赤くなるのを隠すため、すかさず皿に目を向ける。

「そうか……」

足音が聞こえる。きっとアランは私の指示通り、マノンちゃんのところに行ったのだろう。

それにしては、足音大きいな……。

「……A」

「ほげぁっ!!?」

忽然と耳元に現れた彼の声に、驚いて変な声が出た。
もう、アランと一緒にいると変な声出しまくりだよ……。

「な、なにか……?」

アランと目を合わせるのができなくて、皿から視線が動かせなかった。

「お前も甘えていいんだぞ」

甘い台詞を耳元で囁くアラン。

「な、な、な、なんですか、この………っ!!」

危うく、洗剤で泡だらけの手でビンタしそうになった。
さすがにそれははばかられて、あと数センチで彼の頬に触れる距離で止まった私の右手。

その泡だらけの右手を、彼は汚れを気にせず、彼の左手で掴んでくれた。

「お前、さっきから無理してるように見える。少しは俺を頼れ」

単調な水の音だけが二人の間に入り込む。水道止めるの忘れてたことを忘れてた。

「俺は、お前の……!」

アランが私との距離をぐっと縮める。これ以上近づいたら、お互い潰れそうなくらい。

まだ早いって言ったの、あなたの方でしょ……?

「な……あ……っ!?」

やばい、やられるっ!

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設定タグ:ポケモンXY , 最強メガシンカ , アラン   
作品ジャンル:アニメ
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エビピラフ - すごくすっごく面白いです!!それに、キュンキュンしますね〜。これからも更新頑張って下さい!!! (2016年8月8日 1時) (レス) id: 44e702c603 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - カレーオムライス…とてもおいしそ〜とても食べたくなってきました! (2016年8月6日 11時) (レス) id: 6bba43ef19 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 良かった。アランは、主人公に薬を飲ませなかった。安心しました。((o(^∇^)o)) (2016年8月4日 5時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 駄目。飲んじゃ駄目。その薬を飲んでしまたら、主人公は、壊れてしまう。アラン止めて。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 黒乙女ありすさん» コメントありがとうございます! 主人公の考えとしては、『本当に美味しいカレーなら、飽きなんてこない』ってことなので、3日連続でも彼女にとってはむしろご褒美です(笑) (2016年8月1日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:頂志桜 | 作成日時:2016年7月20日 7時

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