乗っ取り？絶対来るとこ間違えただろ。【刀剣乱舞】 (ページ14)

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乗っ取り１３ページ14

広間に入ると、光の速さで長谷部が駆け寄って来た。

いや速すぎだろ。極短刀もビックリだわ。

「主、夕餉は出来ております」

『ああ。燭台切が作ってくれたんだろう？』

「さすが主、ご存じでしたか。････全て見習いの好きな物らしいですが」

「なに？文句があるなら食べなくてもいいよ。特に主･･･君はね」

『い、いや。ありがたく食べさせてもらうよ』

私の燭台切に対する第一印象は

『ホスト！？！？！？』

だったのだが。

その次に持った印象は、『何となく怖い』なのだ。

高身長で眼帯つけてあの風貌だぞ？怖くないわけがない。
いや、私だけなのか････？

まぁともかく。

普段はニコニコと笑っていて、あの性格だから普通に接することが出来るわけで。

あんな冷たい目を向けられると、演技だと分かっていてもめちゃくちゃ怖い。ちびりそう。

「それと主、指定された刀剣は見習いと共に食べるようです」

『そうか。････いや何振りかこっちに来てるんだけど？』

そうツッコミをして間もなく、何振りかの短刀がやって来た。

「主君！今日はあの人達の隣で食べてくださいね！」

「見習いのことなら気にしなくていいからよ」

『秋田、薬研････でも、』

「ほらほら！待たせちゃダメだよっ！」

『おい乱！押すな！』

短刀達に押され、真ん中に座る。

両隣には、蛍丸と石切丸････大太刀二振りがいた。

『私は別にいいけど･･･大丈夫なのか？こっちに来て』

「ん～、大丈夫。「あまりにも主が哀れで可哀想だから仕方なく相手してあげに行ってもいい？」って言ってきたから」

「僕も同等の理由だよ」

『いくら口実を作らなきゃならないとはいえ、結構ひどいな･･･』

「いいじゃん、見習いのことなんて。それより今は、主と楽しくご飯食べたい」

「僕も････あんな穢れた所で美味しい料理を食べようとは思えないな」

『･･････そうか。それじゃあ食べようか』

「うんっ。それじゃ･･･いただきますかっと」

「いただきます」

私も手を合わせ、料理に手をつけようと顔をあげる。

しかし思わぬ光景に、私は固まってしまった。

「あ、いいなぁ。主の前に置かれてる料理、全部主の大好物じゃん」

「ふふ。燭台切くんは、本当に主のことが好きなんだね」

『･･････ああ、そうだな』

石切丸の言葉に、何だか少し涙が出そうになった。