半間くんに拾われた 【 半間修二 】

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今までは、新宿のネオン街なんか無縁だった。





色々な人がいるここ東京で、新宿が一番私に合っている気がする





綺麗な人間も、汚い人間も、両方いる歌舞伎町。









ゲートをくぐった。









「おねーちゃん、ちょっと話さない？」






「そこのジェーケー！楽しい事しようよ」







「ねーちゃん、薬興味ある？」






ああ、汚い人たちばっかりだ。

すべての声掛けを無視し、歌舞伎町を練り歩く。






路上で吐いている人、騒いでる人、殴り合いをしている人


ドレスを着た綺麗なお姉さんがおじさんに手を振っている。







『あれくらい綺麗だったらな、』








今の私は所詮、普通の高校生。
この町には釣り合っていない。





でもいいんだ、こういう雰囲気が好きだから

今までの我慢がきれいに弾けた気がした。








歩いていると少し細い路地に猫がいた




『こっちおいでよ、』






しゃがんで手を差し出すけど、猫は寄ってこない。





『ほら、怖くないよ』





猫にジリジリ近づいていくと、猫は反射的に逃げる






『いーじゃん、ちょっと撫でさせて』






もうちょっと、という所で猫は怯えてどこか逃げてしまった。



(はあ、だめか)









猫はあきらめて、入り込んでしまった細い路地を進んだ。









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