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それをキッカケとしてかは分からないけれど、涼太とはそれからグッと距離が縮まった
叔母のことを気に掛けて、月に一回程は彼らの家に通うようになった
久々に見る叔母の純粋な笑顔はとてもとても綺麗だった
私に、叔母のそんな素敵な姿を見せてくれた彼らは
ヒーローだった
でも、涼太とようやく仲良くなれたと思ったら私達はすぐに離れることになる
生まれた年は一緒でも、早生まれの涼太は私よりも先に大学生になった
大学は実家からでも通える距離だったけど、彼はそのタイミングで実家から出て行った
それもあって一時的に涼太と会えない期間もあったけれど、それが丁度良いものだったのかもしれない
その頃には、涼太が私に向ける視線の意味には薄々気付いていた
私だってそんな初心でもないのにさ、子供でも相手にしてるつもりなのか
涼太になかなか会えない環境が一年続き、その後、私は彼と違う大学に入学した
私も実家から出て一人暮らしを始めた
ちなみにいえば、私も私で実家から電車で20分程度のところにある大学なんだけど
昔から人並み程度には本が好きだった
だから特に深く考えることもなく、文学部のある大学にした
実際に入ってみたら、ついこの間までいた高校とのギャップに戸惑った
周りの同い年の子達はとてもキラキラしてるのに、私はまだ子供が無理に背伸びしてるような気がして
夢を持って勉強している子達の姿を見て、特に何も持たない自分が恥ずかしく感じた
大学では上手く人脈の形成というものが出来なかったけど、外っ面だけ良くしてそこそこ仲の良い子達と時間を過ごして、そこそこの立ち位置ってものを確立はしていた
コピーアンドペーストしたみたいな一週間を過ごす日々
大学生になってから始めたバイトは、そんな中で唯一と言っていいほど私の毎日に変化をもたせてはいた
「お、Aちゃんじゃーん！」
割と古い本屋のバイト
一応、全国に店舗は構えているけど、ここは比較的に規模も小さくて、昼夜、平日休日を問わずに人はいつでも疎らだった
そんなここで出会ったのが、一個年上の佐久間大介さん
小柄でちょこちょこしてると思えば、綺麗な金髪頭に整った顔
最初は私よりも年下なのかなとか思ったけど、ここでの歴はしっかりと長くて、最初は慣れなかった私に丁寧に仕事を教えてくれた人
今日も店の裏から事務所に入った私に、にゃははって笑いながら手を振ってくれる
私は不器用に手を振り返す
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なむる。(プロフ) - 雪の王子様さん» 私が出した全ての作品に、本当に素敵なコメント下さって！！ありがとうございます^_^彼らの素敵な姿を描けたらな…頑張ります！ (2020年9月16日 7時) (
レス) id: 74f22f9e0f (このIDを非表示/違反報告)
雪の王子様 - さっくんでてきた！なんかすごい展開の予感…更新頑張ってください。 (2020年9月16日 2時) (レス) id: a501c8742d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なむる。 | 作成日時：2020年8月23日 23時
