２度目の初恋 (ページ27)

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C：期待を含ませて握るハンドルページ27

C「おれの車でいいよね」

この間集合場所はおれの家、と書いたメモ以来、特に何も決めずじまいだったから

確認のために電話したんだ

C「マネージャーは運転手付きの車、用意してくれるって言ったんだけど」

「そんなの悪いし」

C「なんか監視されてるみたいで嫌だからって断ったから」

気楽じゃなくちゃいけないから、この旅は

車をフェリーに乗せていくから

C「おれが運転するけどいい？」

「本当にいいの？乗せてもらって」

C「嫌なら現地集合でもいいけど」

「乗せてください。お願いします」

C「じゃぁ９時出発だから」

運転は好きだけど、隣に誰を乗せるかって結構重要で

それ次第で楽しくもなり、最悪にもなる

今までの経験から言うと

おれの横顔に穴が開くんじゃないかってくらい

真横を向いて座って見つめてくる女とか

喋りづめで頭が痛くなるような女が多かったから

もう誰も乗せないって決めてたんだけど

試してるわけじゃないんだ

だけど、ちょっと期待してるのかもしれない

Aさんは、そうじゃないって

期待を含ませて握るハンドルを握る手に汗がにじむ