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受話器のむこうは ページ16
それからしばらく立て続けに仕事で留守が続き
チャンミンと顔を会わせることなく
日々が過ぎてしまった
手帳をあけるたびに
ぽろっと落としちゃったら大変と思って
お財布にしまい直してあったあの紙切れ
ランチタイムにふ、と思い出して
スマホで書いてある番号を押すけど
これって本当にチャンミンの番号だよね...
勝手に思い込んでたけど
ピッと画面の発信を押すけど
なかなか、どきどきする
こんな年にもなって、初めてかける電話に
緊張をしている自分に気がついて
なんだかちょっと恥ずかしい...
どうしてだろう？
チャンミンと顔を合わせるようになってから
どきどきする事がほんのちょっと増えたんだ
まるで、初恋を始める子供のように
まだそれが恋と呼べるものかどうかも
分からない少女のように...
まだちゃんと
友達にもなったのかどうかも分からない
だけど、その声が聞きたくて
「もしもし...」
「あっ...もしもし。えっと、」
「誰ですか？」
どうしよう〜
これ、チャンミンの声じゃない...
誰の携帯にかけちゃったんだろう？
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作者名：yunomi | 作成日時：2017年5月17日 21時
