元姉さん 2 (ページ9)

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sister_53 ページ9

星が赤くなってましたありがとうございます(TT)

背を向け歩き出した彼女の表情は誰も見えない､どんな顔をしていたのか

パタン､と控え室の扉が閉まった音で我に返った新八達､神楽とお妙が後を追いかけて部屋に入るがもうそこに彼女は居なかった｡

お妙は仕事がある為別れ､神楽は銀時､新八と合流して外へ出る｡すると遠くの方に小さな背中を見つけた

神｢っA､｣

駆け寄って横から覗くと想像とは違ったけろっとした顔に驚く

｢あれ､上がってきちゃったのか？私の事は気にしなくて良かったんだけどな｡まあ､今戻っても気まずいだけか｣

冗談を言う彼女に銀時達もかける言葉を失う

新｢あのっ､無理､しなくていいんですよ､？｣

｢ん？無理なんてしてないよ｡覚悟はしていたさ､あれくらいならな｣

ふふ､と場に合わない笑い声｡彼女が無理をしてるのは明白だった｡

｢にしても良い子だな､神楽と新八は｡人を気遣える優しい心を持ってる｡銀さんが羨ましいな｣

目を細め新八と神楽の頭を優しく撫でる彼女

その心はズタボロのはずなのに､その手は暖かくて､こちらが泣きそうになるほど優しくて､少し震えてて｡

その"優しさ"に気付いてしまっては神楽達も何も言えなかった｡

訪れてしまった無言､気まずさは過去一だがそれを破る勇気はその場全員持ち合わせていない

彼女の心の痛みをを少しでも癒せる言葉は？そんなものあるのだろうか？実の弟から命を絶てと言われた大きな傷を覆えるほどの優しい言葉など､あるのか｡

何か言おうとしてやっぱり口を閉じる､そんな事を繰り返す新八と神楽を横目に彼女は気付かないふりをした｡

＿＿

万事屋の目の前に着いてしまう､依然として言葉のひとつも交わされていなかった｡

｢お疲れ様､ちゃんと休むんだぞ｣

新｢...おやすみなさい｣

神｢A｣

中へ入ろうとする彼女を呼び止める

｢どうした？｣

神｢っ私は､Aの事大好きヨ､自慢のお姉ちゃんアル｣

｢...ふふ､そうか｡ありがとう､おやすみ｣

ふわりと神楽の頭に手を乗せておやすみと返す

彼女が店の中に消え扉が閉まるまで立ち竦んでいた万事屋3人も暫くして上の万事屋へ戻ったのだった