元姉さん 2 (ページ20)

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sister_65 ページ20

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約束の時間は22時だと言うのにこんな朝から出てきてしまったのは､まぁけじめみたいなものだった｡

朝起きてお登勢さん､キャサリン､たまちゃんに会って､その後銀さん新八神楽､定春と話して､なんて

そんな平和ボケしそうな時間を過ごしてしまったらここに居たいだなんて､馬鹿な事を考えてしまうだろう

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お登勢さんとこを出てまず向かったのは真選組屯所｡もちろん正面から入る訳にも行かず塀を飛び越える

事前に調べて置いた部屋に向かいそっと襖を開けると､部屋主は私が来るのを知っていたのだろう｡机の前に座っていた

｢...終､来るの分かってたんだね｣

向かいに座って懐から出した紙を机の上に置く

｢これをね､トシの部屋に置いておいて｡｣

終｢自分で渡すべきだZ｣

｢ふふ､私そんな度胸ある女じゃないよ｣

暫くしてゆっくりと縦に顔を振った終にありがとうと告げ部屋を出ようとするが手を引っ張られた

終｢またあの時みたいに俺達を置いていくの？｣

｢...そうだよ､私はお前達のことが嫌いだ(大好き)からな｣

掴んでいる手をそっと離す

｢総悟とトシ､近藤さんのこと､よろしくね｣

終｢っA｣

｢！！...お前､こういう時だけ声出すのずるいよ｣

何年ぶりに聞いたかなあ､終の声｡最後に聞けてよかった｡

＿＿

かぶき町を出て向かうのは姉さんの墓

｢久しぶりだね､姉さん｡そっちはどう？｣

...あのね､姉さんならもう分かってると思うけど､約束守れそうにないんだ｡

もうすぐそっちに行くね､なんてベタだけど...いや､私は地獄行きかなあ｣

道の途中で買った花と､激辛煎餅を供えて線香を炊く

｢...あ､これ食べていい？｣

供えた激辛煎餅を1つ取り出して食べる｡縁起悪い？でも私のお供え物だし､姉さんなら許すだろうし｡

｢～～っ！やっぱり辛いねコレ､涙出てきちゃった｣

｢っ...ひ､...ぅぁ､｣

辛いよ､やだよ､行きたくない､もっとみんなと居たいよ

なんて､そんな事を言ったら姉さんは呆れてしまうだろうか｡

｢じゃあね姉さん､煎餅食べすぎないでね｣

＿＿

午後､とある男の後を付けて路地裏の奥へ進んでいくとチャキ､と首元に刀が充てられた

桂｢何の用...て､A殿ではないか｣

出番をくれるのか！？と笑顔で聞いてきた彼にはとりあえず1発お見舞い｡