元姉さん 2 (ページ11)

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sister_55 ページ11

(会話文多めです)

土｢紅月姫？人の名前か？｣

山｢いえ､異名らしいんです｡

亜麻色の髪を靡かせ血のような紅い目を光らせて戦場を駆ける姿から付いた名は紅月姫｡男相手に怯みもせず確実に相手を殺す腕を持つ､そんな恐ろしい人間です｣

土｢.....｡｣

山｢ですが当時の報告書にも紅月姫についての記載がほとんど無く､実際居るかどうかも不明なんです｣

土｢今も確認が取れねェのか？｣

山｢なんせ目撃情報がないですからね...
10年前の終戦からちらほらあった情報もぴたりと止んだらしいですし､万事屋の旦那みたいに足洗ったか､もしくは死んでるか｣

山崎が調べあげた資料にもあまり紅月姫についての表記が少なく彼女が生きているのか､存在していたのかさえもあやふやであった｡

土｢...分かった､とりあえず蛇天党の活動は常時見張れるようにしろ｡再結成したのには必ず理由があるはずだ｣

山｢了解です､紅月姫についてはどうしますか？｣

土｢他の隊士も使って調べろ､捕まえた攘夷浪士達にも聞け｣

山｢そうですね｡あ､10年前と言ったら万事屋の旦那達が活躍した時期ですね､旦那にも聞いてみましょう｡副長お願いしますね｣

土｢なんで俺なんだよ｣

山｢だって副長､見廻り行けば必ずと言っていい程会うじゃないですか｡喧嘩した時にでも聞いてください｣

土｢お前なァ...！｣

ふぅ､と溜息を付き資料を返す｡戻っていいと告げて机に向き合おうとするが呟かれた山崎の言葉に体が固まった

山｢にしてもこの紅月姫の特徴､まるで沖田隊長みたいですね｡もしかしてお姉さんとかだったりして！
まぁミツバさん以外にいるなんて聞いた事ないですがね｣

土｢...山崎､冗談でも言うんじゃねェ｡｣

山｢え､あ､すみません...それじゃ､俺は失礼しますね｣

内心そこで怒るのかよ､とツッコミを入れつつ静かに部屋を後にした｡

土｢...まさか､な｡｣

＿＿視点変更(土方)

山崎の報告があった頃から万事屋一行と街で出くわす回数が減った気がする

つーか､避けられてね？

(...あ､いた)

噂をすれば､と言うやつで依頼の帰りであろう3人と1匹があちらからやって来た

土｢おい｣

新｢ひ､じかたさん､こんにちは｣

銀｢おいおいなんなんですかァおたく？話しかけないで貰えます？マヨ伝染るんで｣

やっぱイラつくなコイツ