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 え?とルークが驚く
 そう申し出たナミでさえ「へ?」と声が漏れる



「わかった。君のお望みなら何でも」


 ルークは何も否定をせず、にこっ、と微笑んだ
 ナミはまだ状況を飲み込めていない



「私が…?さっき喋ったの…?」


「ナミ、ヒールはどうする?」


「あっ、く______赤よ。ドレスと同じものにして。ヒロインを黒いヒールで踏みつけたって、皆の目に私の足は留まらないわ」


 ナミは自分の口を押さえた
 また私が喋ってる、と驚きざるを得なかった



「ふふっ、わかった。そうしよう」


 ルークはそう笑うと、
 クローゼットからドレスとヒールを引っ張り出した



「さて、お姫様を女王様にメイクアップしないとね」


 ルークはドレスを壁にかけると
 楽しそうにメイクを始めた
 まずは化粧水と乳液をナミの頬にやさしく付ける
 ファンデーション、さらにはベビーパウダーまで用意する



「白い肌は白い肌のまま…チークはピンク色で…」


「チークなんて子供っぽい。いらないわそんなもの」


「……」


 ルークの瞳孔が動いた



「今日のナミはメイクまで詳しいのかい?夜中、勉強でもしたのかな?」


 ルークはナミの肩に手を置いては
 探るように彼女に視線を落とした




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作者名:真灯 | 作成日時:2022年9月30日 18時

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