よしのがうるさい【Hokuto.Y】2

新マネさん ページ10

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「寒くない？」

「ん、大丈夫」



結局、吉野といつも寝てるから俺と寝たって変わらないと謎に言いくるめられてしまって、ただいま壱馬のベッドに２人で並んでいます。

私は床でいいって言ったんだけどね。


……壱馬、吉野よりちょっと体温高めだなあとか思ってみたり。



「明日からどうなるんですかね」

「……大丈夫だよ。なにもない。」

「俺は何があってもAさんしか信じないからね」

「君はなんていい子なの」



不覚にもちょっとうるってきて隠すために壱馬を抱き締めれば、ふふっと頭の上から聞こえてくる壱馬の笑い声。

壱馬も抱き締め返してくれて、ついでに優しく頭を撫でてくれる。

落ち着く。とても。寝そう。



「あーあー、北人ばっかりじゃなくて俺にも構って欲しいなぁ」

「それは吉野に言ってね」

「ふふ、そうですね(笑)」



遅い時間っていうのもあってか、壱馬の高めの体温を感じてだんだん眠たくなってきた。



「おやすみ、Aさん」

「ん、……」






「……俺のこともちょっとはみてね」


壱馬がそんなことを呟いていたなんて知らない。









「……、さん、」

「ん、」

「Aさーん、壱馬さーん。起きてくださーい」

「まこっちゃん起こし方ゆっる。(笑)」



ベシベシ肩を叩かれて、身体を揺さぶられて、朝からゆるーく最年少に起こされた私たち。

目を開けると、目の前に壱馬の顔がドアップに映った。

おはよ、と私の頭を撫でる壱馬。

ついでにベッドから起こしてくれた。

イケメン彼氏かよ。付き合いたてのバカップルかよ。



「珍しいっすね、壱馬さんとAさんって」

「でしょ。まぁ私の彼氏だからね」

「は？！」

「そ、俺の彼女」



いや乗ってくれるんかい。(笑)

混乱中のまこっちゃん可愛い。ほんと癒しだわ。(笑)



「嘘なんだけどね」

「よかったぁ、俺の壱馬さん……(小声)」

「ふっ、なにお前らデキてんの？(笑)」

「なわけないじゃないですか。ただのお兄ちゃんです」

「おぉ、急にガチトーンに戻ったね。てか吉野は？起こしに来ないなんて珍しい」

「リビングで陸さんと潰れてます」

「あー、めんどくさいやつ」



お世話お願いします、とまこっちゃんにお世話係を押し付けられた私。

まぁ今誰かが吉野と陸の餌食になってるんだろうけど。



「しょうがないから私がお世話係なってやるかぁ」

「うわ、さすがAさん！」

「かっこいいっ！」

「うるせぇ」









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