新マネさん ページ14
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「ユキちゃん!」
「ユキちゃんこれは?」
あーもう。
みーんなユキちゃんユキちゃんって。
別にいいんだけどさ……。
新マネさんが来て2日目。
アニキが恋しいです。(アニキ呼びやめろ By現マネ)
アニキいないからしょうがないんだけどさ。
今のマネージャーはあの人なんだから。
あと10日ちょっと、頑張れる気がしない。
「Aさっん」
「おー、まこっちゃん。呼び方独特だね」
「なーに男くさい楽屋で黄昏てんの」
「かずまこに挟まれた、ぜーたくだなあ」
「絶対思ってない」
「新マネさんに嫉妬してんの?」
「してないよ」
「ふーん」
ニヤニヤしながら私の顔を見るかずまこ。
なんだよ。
「北人が新マネさんとこ行って暇してるの?」
「だから違うって」
しょうがないんだよ。
だって今はあの人しかマネージャーはいないんだから。
みんなあの人に頼るしかないんだよ。
「はぁ、……あれ、かずまこ、私のリング知らない?」
「「知りませんけど、」」
おかしいなぁ。
ここ置いておいたのに。
……まぁいっか、やっすいし。
3C〇INSっていいよね。
どこいっちゃったんだろーな。
このリングが、始まりに過ぎないなんて思わなかった。
「あれ、私のリング……」
「え、また無いんですか?」
「はぁ、まぁいいん」
「よくないですよ」
まこっちゃんはガシッと私の肩を掴んでしっかり目を合わせる。
気まずくなって視線を逸らすと、逸らした先まで目を合わせてくるまこっちゃん。
……怖いよ、顔。人一人殺せるよ。
「ねぇ、おかしくないですか?こんなに物無くなるの」
「でも疑いたくないし」
「そんな呑気なこと言ってたらこの先どうなるか分かりませんよ」
「……。」
「そろそろ声掛けてみましょうよ、」
俺も一緒に行くから、とまこっちゃんは私を抱きしめた。
たしかにおかしいとは思ってた。
昨日も一昨日も、必ず何か無くなってるんだもん。
おかしいどころじゃないこともわかってる。
誰かにやられてるなとは思ってた。
わかってるよ、だいたい。
こんなことするのはあの人しかいない。
……でもこれどうしろっていうの、?
事件まであと1日____。
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作者名:L | 作成日時:2020年4月5日 18時