パーフェクトヒロイン。

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紫耀side

「A？どうしたの、、？」

大きな目に涙をいっぱいいっぱい溜めてる

「ちょっと、あっち行こう」

誰もこなさそうな空いてる部屋に彼女を連れ出す

え、なに

普通にパニック

「どした？」

やっぱり

まだステージに立つのははやかっただろうか

リハはいい感じだなぁって

モニターで勝手に見てたんだけど。

「無理してでなくていいよ、大丈夫大丈夫」

唇をぎゅっと噛んで

俯く彼女の背中をさする

「あ、さっきコンビニ寄ったらスイーツの新作出てた

帰ったら一緒に食べよー？」

「あと、なんだっけ、Aが読んでた漫画の続編出たって海人が言ってたよ笑」

他愛のない話を

バカみたいに続ける俺だけど

もしまたAが壊れちゃったらって

頭狂いそうになってる。

「A、お願い、、無理しないで、、」

彼女は泣き虫なのに

メイクが崩れないように

決して涙をこぼそうとしない

俺の方が泣きそうだ

「、、、ないの、、、」

「え、、？」

「ないの、、私あれがないとステージに立てないっ、、、」

ポツリの話し出す彼女が

なんの話しをしているのかすぐにはわからなかったけど

「ないの、、」

そう言いながら首元に触れる彼女

「あ、、ネックレス？」

「うん、、、」

俺があげたネックレスのことだ

彼女があれをとても大切にして

もはや精神安定剤にしていたことは

俺も知ってた

「そっかぁ、家かな？

今日の夜一緒に探そうね」

「、、、バカ」

「え？笑」

「今ないとダメなの私、、、」

「あぁ、じゃあ」

ーチュッ

「これじゃダメ？」

「んっ、、、

ばか、、、笑」

彼女の目に

光が戻って、安堵する

「やばいね俺ら」

鏡に映る俺とA

シンデレラガール用の衣装を着た

The王子みたいな俺と

相変わらず可愛くて清楚な

お姫様みたいなA

ーカシャッ

「記念にツーショ撮っとこ」

「絶っったい、流出させないでよね、！笑」

いつものAだ

「いける、、？」

「いける」

エースの風格を取り戻した彼女が

どこまでどこまでも

誇らしかった

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