パーフェクトヒロイン。

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紫耀side

「Aちゃん美味しい？」

「ほんとに美味しい！平野さん天才！」

朝からニコニコしてる彼女が今日も可愛い

数時間前

＜おはよう

今日朝から行ってもいい？？？＞

そうLINE送ったんだけど

なかなか既読がつかなくて

これは寝てるパターンだなと思って

勝手に来てやった笑

案の定

綺麗な顔でスヤスヤ眠ってて

何回かほっぺをつんつんしたけど

一切起きる気配がない

枕元には

薬を飲んだであろう残骸があって

いつだったか

薬使えば無限に寝れる、って言ってた気がするから

起こすのは諦めて、俺も隣で寝た

「よく寝てたね笑」

「眠剤最強、眠剤しか勝たん」

あんまりそれに頼ってもらいたくないけど

彼女がそれを心の支えにしてるのなら

何も言えない。

「で、どこの電球切れたって？笑」

「ん、廊下！」

「じゃあ電球買いに行かなきゃ

一緒に行く？」

きっと拒まれると思ったけど

「うーーん、、平野さんと一緒なら

行ってもいいかな、でも夕方がいい」

意外な返答

「いいよ、夕方、一緒に行こうね」

「うん！」

「ん、可愛い」

「え？なに？！もう1回言って！」

「言いません、笑」

「ま、私が可愛いことなんて国民みんな知ってるんだけどさ〜」

「うっわ、笑」

今日は絶好調だね、嬉しい

「メイクしようかなぁ、めんどくさいなぁ」

「Aちゃんの本気の顔面みたい」

「ふふっ笑

じゃあ今日は特別」

そう微笑んで

メイク道具を広げる

鏡に向き合う彼女を見ながら

お皿を洗う俺

とてもとても穏やかな時間

芸能界は常にピリピリしてるから

こんな時間が癒しでしかない

カーテンの隙間から射す温かな日差しが

Aちゃんを照らしてる

「でーきた！！！」

どんな彼女も大好きだけど

綺麗にメイクして

華やかな服を着て

アイドル前髪の彼女

やっぱり

さすがだなって言うのが本音、笑

「可愛い」

きっと彼女は言われ慣れているだろうけど

「ありがとうございます、平野さん」

優しく微笑む彼女が

俺はずっと大好きだ

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